日々喧嘩日和
「終わったぜ」
「次。コレな」
「・・・・・・・・・・っ!」
終えても終えても増える仕事・・・否、増やされる仕事。
流石のも頭にきたらしい。
ちゃぶ台を引っくり返す勢いで怒鳴った。
「お前。少しは加減ってものを知れよ!さっきから増やしやがって!俺を何だと思ってんだ!」
「部下だろ。部下が上司の手伝いをしないで何をするんだ?」
「手伝いってモノじゃねぇぞ!コレ」
実際、張も結構こなしているのだが、失敗に失敗を重ねているので
確実性のある自分の仕事が増えると言う事実を彼女は知らない。
「もう帰る!残りは張でも使ってやれや!」
そう言っては荒々しく出て行った。
そこへちょうど張が入ってきた。
「ひゃー・・・えらく荒れておるな〜喧嘩やろ?」
「いや、仕事が嫌で出て行った。だからこの件代わりに調べて来い」
「そう言うの喧嘩って言うんやで・・・はん・・・早う仲直りして帰って来てほしいわ・・・・・・・」
張はガックリと肩を落として調べに行った。
◆
日もとっぷり暮れた時間。
斎藤は宿舎にいた。
意外にも張が仕事に張り切り、何とか今日中の仕事は終わった。
いつもなら帰ったらすぐ寝るのだが今日は寝れなかった。
は今どうしているのだろう、と気になって仕方ない。
彼女の帰るところは斎藤の元以外存在しない。
「やれやれ・・・・帰ってきたら謝るか」
そう呟きを待ち続けた。
一方は斎藤の宿舎にいる事はいた。
斎藤は帰ってきていないだろうと思ったが予想は外れ部屋には灯りが灯っていた。
入るのも嫌なので仕方なく戸口に座り込んで入るか否か迷っていると中から斎藤の独り言が聞こえた。
『帰ってきたら謝るか』
その言葉を聞いた瞬間、の誓いが大きく揺らいだ。
一応、そう言う事は言えるんじゃねぇか・・・・
自分だけがそう言ってもらえる。
そんな自分だけは別に思ってくれている斎藤には嬉しくなった。
どうやら張の願いは叶ったようだった。
◆
「あれ。はん」
「おっそい。ホウキ」
張が朝来るとと斎藤がいた。
ホウキと言う言葉に張はムっとしたが反抗するだけ無駄なので黙りこむ。
「、昨日サボった分まとめて調べてこい」
「せっかく仲ようなったのに・・・・また喧嘩するような事言いよって・・・・」
張は展開を予想し覚悟を決めたが予想は見事覆された。
「おぅ」
また『懲りてねぇだろ』とか言われると思っていた斎藤だが、素直に受け取ったを見て首を傾げる。
「何や・・・・・妙にあっけないやんか。何かしたんか?」
「いや・・・・・」
の心情を知る由もない明治の空は青々と晴れ渡っていた。
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キリ番200を踏んだKirisa様に捧げた一品です。
リクエストは『明治期斎藤・ヒロイン部下』でした。
ちゃんと沿って書けたかなっ・・・・(汗
と言うよりいつの間にか200も回っていた事にびっくりです。
Kirisa様のみお持ち帰り可能です。
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小説サイト「孝行雀」様のところでキリ番踏んで
リク書いていただきました!!
やっべ、もうリクエストどうりに書いてくださり
もうっ本当にありがとうございます!!
自分ではなかなか書けないんだけど強気なヒロインて大好き!!