「咬み殺すよ」
「夕飯抜くよ」
「うわー!二人とも武器しまってぇぇ!」
+並ときどきやっぱり並+
境内の空気がピンと張り詰め、石段に腰を降ろしていた僕は険悪になり始めた
二人のオーラに引き攣りそっと見守るも、
ジャキッと構えられたトンファーと千本の音に慌てて腰を上げた。
僕の右横では
「姉御!頑張ってください!なんなら自分助っ人を!」
と、獄寺君がダイナマイト両手に構えながら意気揚々と立ち上がり、
左横では
「おっまた戦闘ごっこか!懐かしいな〜なぁツナ?」
と、またトチ狂ったことを言ってる山本。
いい加減その天然なんとかならないのぉぉ?!
石段の上にはニヤニヤと笑っているリボーンにゴーグルをはめたビアンキ、
少し離れたところでランボとイーピンが追いかけっこをしていて。
並盛神社
いつしかここの境内が僕たちの憩いの場所になっていた。
そうなんだ、あの人、
さんとの出会いから僕たちは何かが変わった。
「いい加減、僕のものになりなよ」
「そういうこっ恥ずかしい寝言は寝て言おうね恭ちゃん。それともおねむの時間でしゅか?」
「「殺す」」
ああっ呑気に回想してる時じゃなかった!
「ちょっヒバリさんもさんもやめてください!」
「うるさいよ、引っ込んでないと君も咬み殺すよ」
「ツナ?下がってなさいな。今日こそ恭弥にお灸をすえてあげなきゃ世の中のためにならないのよ」
だーかーらー!
まずいよこの前もこの二人が乱闘起こして境内の狛犬破壊して・・
「ほぉ、して次はもう一対の狛犬様を破壊するのかの?」
「「!?」」
隣に人が立つ気配を感じて、視線を向けると同時に、僕は一気に青ざめた。
互いに睨み合っていた雲雀さんとさんもほんのり青ざめている。
うん、だってこの人僕たちの中で一番の最強いや最凶な人だもんね・・
僕が見上げた人・・並盛神社の神主−巌斉さんはにっこりと
それはそれは背筋が凍るほどの爽やかな笑みを浮かべながらサッと懐に手を伸ばす。
「この罰当たりの小童っぱどもがぁぁ!」
「!・・ねえこれって・・」
「いやぁぁぁ!この間と同じオチぃぃぃぃ?!」
境内に爆風とともに「ケーン」と狐の鳴き声が高らかに響いて、
雲雀さんとさんはあっというまに伸されました。
ご愁傷様です。
いつものお説教タイムの後は神主さんが作ってくれたおはぎを食べながら談笑して、
またランボが大泣きして、獄寺君がゴーグルをはずしたビアンキに腹痛起こして、
雲雀さんがさんの横にぴったりとひっついて離れないと復活した獄寺くんが逆上して、
二人が言い争っているうちに山本がさんの隣に座り込んで。
しばらくして京子ちゃんと、京子ちゃんのお兄さん、そしてハルがやってきて。
お馴染みの顔ぶれが集まったら笑い声はさらに大きくなって。
今ではこの場所が、
並森神社が僕たちの
憩いの場所
全てはあの日から始まっんだ。
(2007年11月4日執筆)