花取り合戦











「・・・っげ・・・俺かよ・・・」



「へっへ〜!ゲンマ、パシリ決定!!」



























「花取り合戦」


























特別上忍待機室で一人の男の嘆き、女一人男三人が喜びの声をあげた。

なにやら買い出しをする人間をアミダで決めたらしい。机に置かれた紙にはゲンマという文字にはっきりと線が続いている。


「あーったく。さっさと用件だせ、こら」


と偉そうにソファに踏ん反り、右手をヒラヒラさせる。口に咥えた長楊枝を上下させいかにも不服そうだ。


「ふふん!公平な選択よ、ゲンマ。私はねお団子買ってきてちょうだい」


と紅一点のアンコはリストとお金を渡した。


「おっまえ、こんなに食うのかよ・・・太るぞ」


「うっさいわねー」


とクナイをゲンマに投げつけた。ゲンマは視線をリストに落としたまま、クナイの取っ手を指でとりクルクルと回す。


「凶暴な女はもてねーぞー」


「やかましい!」


「ははは・・ゴホッ・・ゲンマさん、アンコさんがおしとやかになったらこの里は壊滅ですよ・・・」


「ちょっとハヤテ。どういう意味よ〜」


「いえ・・なんでも・・。そうですね、ちょうど薬草が切れていたのでそれをお願いしますよ・・・」


ハヤテが薬草のメモを書いていると、ライドウが何か控えらしい紙切れを持ってきて


「おう!俺はこの前予約した本をとってきてもらおうか!」


「・・・・・忍びの心得大全集;・・・くそ真面目だな。(どこかの覆面上忍とは偉い違いだ・・)で、アオバは?」


「・・・・・金問屋への振込み・・・・」


「暗ぇよ・・・アンタ・・・;」











「いってらっしゃ〜い!」


「へーへー」






























ゲンマが出て行ってからしばらくしてー


「そーいえばさー。って今団子屋で働いているんだよね〜」


とアンコが思い出したようにしるこをすすった。









































ピシッ








































和やかだった空気が一瞬にして凍りつき、殺気立った空気に変わる。











「ごほっ・・・本当ですか?アンコさん」


ってあのか?」


「時間的に、今ゲンマが団子屋にいるな・・・・」




























ガタッ!!





































「「「ゲンマがに会っている!!」」」















ああぁぁ何やら殺気立った空気から

「ゲンマぶっ殺す!」

モードに突入してるよ・・・・




「許せませんねぇ・・・」と何やら怪しい薬瓶を取り出すハヤテに


「ゲンマの野郎・・ぬけがけしやがって」

とバキバキと指を鳴らすライドウ。

ちなみにゲンマさんはアミダで決定したのですがライドウさん!!


「こんなところで茶をすすっている場合ではないな・・・」とメガネをクイッとあげるアオバ。





あぁ・・皆さん目が怖いっす・・・・

なんともいえぬ殺気感を纏いながら、嵐のごとく出て行く3人にアンコは





「ふふふ・・おもしろくなりそうねぇ・・・」



と呑気にしるこをすすった。





























一方、ゲンマは・・・・

「おーし、あとはアンコのだけだな」


と渡されたリストを見た


「・・・いっちょまえに店指定かよっ」




数ある団子屋。アンコはお気に入りの店を決めているらしい・・・


「甘倉堂・・・あーここか」


ゲンマが店の暖簾をくぐると店員であろう少女が「いらっしゃいませ」と笑顔で声をかけた。



「・・・・・・・・?なんでお前がここにいんの?」

ゲンマは一瞬、長楊枝を落としそうになった。



は蕎麦屋の娘だろ・・・なんで団子屋にいんだよ・・でも、俺ラッキーじゃん)





「わーゲンマさん!」


はゲンマの前に駆け寄ってきた。見上げるその角度がゲンマを引き付ける。


(やべえ・・・かわいすぎ・・・)


「んーとですねっ、ここのお上さんが体を壊してしまわれたのでお手伝いにきているのですよv」


とにっこり微笑む。


(まじ、やば・・・持って帰りてえかも・・・)



ゲンマは必死に抑え、に団子リストを渡した。は受け取りながらすぐピンときたらしい。

「あっアンコさんのですね」

とカウンターの中に入っていった。







「なー、ー店終わったらどっか食いに行こうぜ。俺、これ届けたらもう上がりなんだ」


団子を包むをカウンターに肘をつきながら眺めていたゲンマが言った。

がパアーッと明るい顔をして何かを言おうとしたとき。



















「・・・・・なんだよ・・・・・」


ゲンマの顔が険しい表情に変わった。そう、それは任務時の顔・・・・・・











3人の男がゲンマに凶器を突きつけていたのである。

一人は・・・刀を。

一人は・・・クナイを

一人は・・・特大の手裏剣を・・・・・・







は団子の包みを抱えたまま固まっている・・・・・





































「ごほ・・・ゲンマさん・・・何一人で抜け駆けしているんです?」

刀を構えている男が冷たい視線をゲンマに投げつける。


「よお・・・ハヤテ・・・」

ゲンマは呑気に答えた。


「お前・・まさかと2人でデートする気じゃないだろうなあ?」

クナイを持っているライドウは今にもゲンマに飛び掛りそうだ。


「ぁあ?ったりーめだろ。俺はグループデートは嫌いなんだよ」


鋭い視線をライドウに突き刺す。


「私も2人デートの方が好ましいな」

手裏剣を突きつけながら、うんうんと頷くアオバ。


「だろ?」


「アオバ、納得すんなよ・・・」ライドウは呆れた顔でアオバに向けた。



「大体なんでお前らがここにいんだよ」

ゲンマは(邪魔なんだよっ失せろ!)と言わんばかりな顔で3人を睨みつける。



「こほっ・・愛しい私のさんに汚い虫がつかないようにするためですよ・・・」


そう自分のものだ!と主張するハヤテにゲンマが反論しようと口を開いた時、


「おい、こらまてよハヤテ。誰がお前のだって?」


ライドウがハヤテにくってかかった。

「左様、さんは君達のものではなく私の恋人だ」


「って何お前も寝言言ってんだよっ、は俺としかデートしたくねえんだよ」


「ふっ何、言ってるんですかライドウさんにアオバさん。埋めますよ?」


と黒い笑みを浮かべるハヤテ・・目がマジだよ

がっ!ここで退いたら忍びじゃねえ!

「けっ誰も、万年体調不良男なんか興味ねえってよ」


「そうですよ、貴方みたいに影薄やライドウみたいに暑苦しいのよりインテリな私の方がさんにお似合いです」


「ってめえ・・・内弁慶ヤローが!」


「その口、削ぎ落としてさしあげましょうか?」



三人が本格的な言い争いに突入した時、ゲンマは輪の外にポツンと立っていた。


「あー・・・で?俺は何すればいいんだ?」



完璧なアウトオブザ眼中の扱いである。

とにかく・・・見ていてとても面白かったので、もう少し見物してみることにしてみた。










クイクイ









「ん?」





袖を引っ張られて振り向くとが小声で言った。


「あの・・私これで上がりなんです。ここは騒がしいし・・・」



と少し顔を赤らめるにゲンマはニヤッと答えた。

今のうちにvと2人は店から出て行った。アンコに団子を届けて

ゲンマとは楽しくデートを満喫し、例の三人が気づいた頃には閉店時間を過ぎていたとか。










よーやくナルト書いたと思えばこれはナンだ?(怒)

あんましヒロイン出てこないし。どちかというと特別上忍のドタバタで終わってるよ・・・