「うっわ・・・の手すっごい温かい〜」
「ねぇ?知ってる?手が暖かい人って心が冷たいのよ?」
「えーじゃあ私は冷たい人間なのぉ〜?」
「温かい手は?」
就寝前のグリフィンドール談話室。
暖炉の前に座りながら数人の女子生徒が楽しくおしゃべりをしていた。
の隣にいた友人が何気なくの手に触れると、その温かさに驚愕する。
まるでカイロのように温かいその小さな手は、熱があるのでは?と不安にさせるがそういうわけでもなさそうだ。
そしてもうひとりの友人が告げる言葉に、は困ったように顔を顰めた。
「そうそう、それで手が冷たい人は心が温かいのよ?ほらv私のは冷たいわv」
そういって自分の手を出しだす友人に、はむうと頬を膨らませる。
まるで、自分は冷たい人間だとレッテルを貼られたようでチクリと心が痛む。
「あら?の手の温かさは別の意味があるのよ?」
少し離れた所で読書をしてたハーマイオニーがにっこりと顔を上げた。
「え?何それ!?」
「何?何?!何なの!!」
驚きに目を見開く友人達にハーマイオニーはクスリと笑って、口を開いた・・・・
「くだらんな」
大鍋に切り刻んだ薬草を丁寧に落としながら、スネイプは鼻で笑うように一言吐いた。
昨夜の出来事を恋人であるスネイプに話すが、スネイプは馬鹿馬鹿しいといった表情で薬を調合していく。
「むう!!私だってそんなの信じてないよう!!だけど・・言われてちょっと悔しいかなーって・・・・」
言葉の終わりが弱々しい消え入るような声になり、スネイプは片眉をピクリと上げ大鍋の火を杖で消した。
透明のクリスタル瓶を取り出して、杓でゆっくりと瓶に流し込む。
キュッと蓋をしながら溜息交じりのスネイプの声が、冷たい彼の研究室に響き渡った。
「バカなグリフィンドールの言うことなどに耳を貸すな」
「あの・・・・バカって・・・・私の友だちです・・・それに私もグリフィンドールだよ?」
「あぁ・・・そうだったな」
「むう〜」
喉の奥でくくくと笑うスネイプにプウッと頬を膨らませる。
器具を片付け終えたスネイプが、ソファに座るの目の前に歩み寄りその小さな手をそっと手に取った。
「うむ・・・温かいな・・・まるでカイロだな」
「先生の手つめたーいvv気持ちいいい〜vv」
どうやら手だけではなく体中が温かいらしい。の頬がほのかに火照っている。
冷たいスネイプの手をとりそのまま自分の頬に摺り寄せる姿なんとも言えず、可愛らしい。
火照った頬にスネイプの手がなんとも心地よくて、思わず目を細めた。
「・・・・・・・・眠いのだな」
「うん・・えへへv」
の手の温かさは別の意味合いがった。
それは・・・・・・
「まるで赤子並だな。眠くなると手や体が温かくなる・・・・・赤子と一緒だ。」
「うぅ・・・・別に狙ってるわけじゃないんだけど、眠くなるといつも温かくなるんだよね・・・・」
そう、は眠くなると手がすごく温かくなるのだった。
まるでカイロを手にしているように温かいその手は、冷たく冷え切ったスネイプの手をゆっくり暖める。
そうやってぬくもり溢れる恋人の手を包んでいるうちに、スネイプも瞼が重くなるのを感じた。
そっと、を抱き上げソファになだれ込む。その膝にを乗せて・・・・
「わかり易いな」
「へへーv」
「湯たんぽ代わり」
「ひ・・・ひどい・・・・」
意地悪そうに口を上げて見せれば、ぴくりと少し怯えた恋人の表情が写りこむ。
恋人の瞳には自分の表情が映し出されて・・・・・
優しく包み込むように抱き寄せれば、抵抗する必要があろうか?は嬉しそうにスネイプの胸に頬を摺り寄せた。
「へへvvほんわかカイロ、ちゃんだよ〜vv」
「湯たんぽ」
「うぅっ」
お互いフワリと微笑み合うと、抱き合ったままそっと目を閉じた。
やがて、穏やかな寝息が二つ響き渡るのを優しく見守っていたのは優しい暖炉の火だけ。
スネイプ&アランアンソロジー企画に捧げる教授夢!!
はい・・眠くなると手が暖かくなるのはこの私です。(おそるおそる挙手)
春夏秋冬!!!関係なく!!眠くなるとグワーッと手や体が温かくなるのです。
なので冬は「湯たんぽ」と呼ばれまくっております。(身内のみ)
最近ずっと手が暖かい=眠いので頭がポーッとしています。
そんな自分ネタをドリームにしてしまいました(遠い目)
手が温かい・冷たいで性格判断されたら溜まったもんじゃないっすよね。ぷんぷん!(いろいろあったらしい)