「貴様!今日という今日こそはあの世送りにしてくれる!」

「へへ〜ん!ここまでおいでぇ陰険スネプー!」

「っ・・・きっさまぁ!

「くぉらぁっ!へなちょこブーブスがぁっ!」


「ひっ;」


「なっ!まっまて!!」






どおおぉん





















+小娘!+








窓からのぞく禁じられた森が美しく紅葉している。
時折強く吹く風に木の葉が舞い上がり。

そして、ホグワーツの一角の廊下でも粉塵が舞い上がっていた;。

吹き上げる粉塵を目を細めながら、仁王立ちして見つめる
そのまわりには何事かと生徒が集まって来る。




!どうしたの!」




生徒の群からハリーがひょこっと出てきての横に立つ。
その視線は吹き上げる粉塵に釘付けで。


「あの問題児ゴーストにお灸をすえてやったのよv」


「ほんと?あのビーブスを?凄いね!マクゴナガル先生も手焼くのに!」


「ふふ〜あれ?ビーブスだっけブーブスじゃなかった?」

「いや・・ビーブス;」

「あ・・あの・・;・・・」


ハリーとは反対のの横にハーマイオニーがおずおずと出てきた。
腕に抱えた本を落ち着かない様子で持ち直し、ゆっくりと粉塵を指さす。



「スネイプ先生もあの中よ;」






























「なんですと!」


「うそ;やばいよ・・・;」



ハーマイオニーからゆっくりと立ちこめる煙に視線を移すとハリー。
徐々に煙が晴れていく。そしてそこには・・・




・・きっさまー・・・」


ビーブスを踏みつけ、怒りマックスをさらにこえた表情を浮かべたスネイプが腕を組んでいた。
その鋭い眼差しに周りの空気が一気に張り詰める。ハリーやハーマイオニーをはじめとする
生徒達はそこから逃げ出したかったが、体言うことを効かずただ呆然とそこに立ち尽くす。
しかし、この零下の世界に一人、のほほんとした表情を浮かべている人物が一人。


「だ〜めじゃないですか!スネイプてんてー!ちゃんとよけなきゃあv」

「っつ!!!だいたい!!貴様が廊下で魔法を放つのがおかしいであろうが!!」

「ははーv」

ギッとを睨みつけるスネイプだが、はヘラヘラと笑って手をヒラヒラさせている。
そんなの態度にスネイプの怒りのボルテージは下がるどころか昇っていくだけ・・・・・


「きさま・・・この際言わせてもらうがな」

「さあて!!話が済んだ所でブーブス!!フィルチさんが呼んでいるっすよお!!」


握り拳を震わせるスネイプの横をスッと通り抜ける、とは伸びているビーブスを掴み上げ、
ズルズルと廊下を歩いていく。まるでスネイプが見えてないようかの振る舞いに
スネイプの額にどんどん浮き出る青筋・・・


「待たんか!!!!!」

「むぅ?あぁ・・あとにしてくださいよお。これ捕獲したの連れて行かなきゃいけないのでv」

首を傾げながら振り向きそう、にっこり笑うとは踵を返していった。


「っつ・・・あの小娘が・・・っ!何をしている!!授業は始まっている!減点されたいか!!」


スネイプは八つ当たりの如く、ギャラリーと化してた生徒達を撒くしたてた。
減点と聞いて慌ててその場を離れる生徒達。でもその表情はどこか晴々しているようにも見えた。



「さっハリー!!私たちも早く行きましょう!!!」

・・・ビーブスだって・・・;」































あの日、突如現われた黒髪の少女。
瀕死の重傷を負ったこの少女は。ポンフリーの賢明な介抱によって一命を取り留めた。
まあ・・多少というか・・その半分は我輩の調合した薬のおかげでもあるが・・・

この時期にということはおそらくは彼女が住む町または村が襲われたのであろう・・・

復活を遂げたヴォルデモートの手により。


我輩のその予想は的中していたが、詳しい詳細は明かされることはなかった。
ダンブルドアとマクゴナガルは固く口を閉ざし、我輩は何も知らされぬまま・・・
見も知らぬ少女の介抱を半嫌々任されたのだ。我輩にも彼女の身の上を聞く権利は多少はあるはずだ。
だが、校長もマクゴナガルはがんとして教えようとしない。また少女も話そうとはせずなんとも腹立たしい。

住む家を失った少女は落ち着くまでここ、ホグワーツでフィルチの手伝いとして働くことになった。
驚いたことに彼女は・・・


「私・・二十歳なんですけど;」


生徒と変わらぬ容姿にボケッとした性格・・間違いなく15〜6だと思っていたのだが・・
ひと通りの魔法使いの学業もは終えているらしく、我輩でも目を見張る魔法を繰り出す・・・・




だが・・・彼女の操る魔法は・・・・・なんというのであろうか・・・




そして彼女はあの忌々しいハリーポッターを一目見て、辛そうに顔を歪めたのだ。
ポッターを抱き寄せただ一言。


「ごめんね」


と。ポッターは何のことかと困惑していたということは、ハリーポッターにとっては
彼女とは面識がないようだった。
はハリー・ポッター・・いやジェームズ達と関係があるのであろうか?


は何も語ろうとはしなかった。
























「で?例の問題児ゴーストはちゃんと戒めたのかね?」

放課後、職員室に戻ってきたスネイプは紅茶を淹れているに皮肉めいたような言葉を突き刺した。
コポコポとティーカップに紅茶を注ぎながら「あぁ・・」とは曖昧な返事をする。

「ほお?逃げられた・・・かな?」

嫌味交じりにそう告げれば、ヒョィとスネイプの目の前に淹れ立ての紅茶が差し出される。
その向こう側には、紅茶の湯気ですこし霞んだ、にっこりとかわいい笑顔のの顔。
一瞬、ほんの一瞬だけ見惚れてしまったが・・・




「まっさかv」


その言葉にスネイプは目を見開いた。


「ブーブスなら今この塔の先端でブイブイ啼いてますv」

「は?;」


その頃の塔の先端では・・・・・・

「ぎゃー!強風!飛ばされる〜!もうしないからぁっ!おろしてぇぇ!」


職員室にまで聞こえてくるビーブスの悲痛な叫び声にスネイプは
人目を忘れ口をあんぐりあけて天井を見上げる。


「あーもーうるさいな―ブーブス!」


日本茶を淹れた湯呑みを大事そうに両手で持ちながら、顔を顰める
スネイプは半恐れの眼差しで見つめていた。


「いやあれはビーブスだが・・;」





あの日、突如現われた黒髪の少女。
瀕死の重傷を負った少女は自分のことを何一つ話そうとはしなかったが、



ハリーポッター以上に問題児であろうと
我輩の脳裏を少しだけ震撼させた。











  20歳  日本人おそらく未婚。
現在ホグワーツ用務員アーガス・フィルチの助手。

性格・わが道を行く


今現時点で我輩が把握してる、の情報である。













ヒロイン、ホグワーツで働きはじめました。
そして、身の上に起こったことや、自分のことを話したがらないという・・
でも性格はかなりぶっとびです・・・
この先どうなるのさ・・・