あやの様へのドリーム
「セブルスー朝でしゅよー起きてくだしゃーい・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・いやだ」
「夫婦」
とある魔法界の町に結婚して1年を迎えた、一組の夫婦が住んでいた。
夫は優秀な魔法使いで、ホグワーツで魔法薬学の教師をしているセブルス・スネイプ。
その妻もやはり魔法使いで、しっかりとした働き者、近所でも料理が飛びっきり上手と評判な・スネイプ。
一年のほとんどは夫であるセブルスは家にいない。寮制の学校でしかもその寮監を努めているセブルスは
夏休みの二ヶ月間とたまに土曜・日曜に帰ってくるだけ。
それでもは文句を言うことなく、夫がいない間立派に家を守っていた。
それでも、夫がいない日が続くと淋しい・・・・
そんな想いがセブルスに通じてしまうのか、泣きたくてどうしようもない夜、突然とセブルスは暖炉から帰って来る。
を優しく抱きしめ、キスを与えてくれる。それだけでは安心して眠りにつく。朝、目が覚めるとすでに夫の姿はないが
は元気にまた毎日を送るのだった。
そんな日が続き、ホグワーツが夏休みを迎え、セブルスは家に帰ってきた。
太陽がだいぶ高い位置に昇ってきた頃、はそろそろセブルスを起こそうと、
二階にある寝室へ向かった。
ところがセブルスは目をチラッと開けたものの子供のように駄々をこねて、
タオルケットを頭まで被ってしまう。
はセブルスが寝ているベッドにしゃがみこみ、くいくいとタオルケットを引っ張る。
だが、断固として起きようとしないセブルスには困った顔をした。
「む〜・・セブルス〜昨晩遅かったのはわかるけど・・そろそろ起きてくだしゃいよ〜」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・やだ」
「セブルシュ〜・・・・お願いでしゅから、起きてくだしゃい・・・・・」
「・・・・」
少し眉間に皺を寄せたセブルスがすっぽり被ったタオルケットから顔を出す。
ベッドに頬杖をつきながらはにっこりとセブルスに微笑んだ。
「起きてくだしゃい?」
セブルスは「はー」と深い溜息をついて頭をガシガシとかいた。
「・・・・その・・子供を扱うような言葉はなんとかならんのかね?」
そういいながら上体を起こし、ベッドに頬杖をついているの額に軽くキスを落とす。
は嬉しそうに目を細めて立ち上がり、お返しにとセブルスの額にキスをする。
の腰にそっと腕を回し、自分の懐の中へ誘うともセブルスにすがりつくように腕を回わす。
「練習ですよ・・」
「?・・・練習?」
「・・・・うん・・・生まれてくる赤ちゃんに・・話かける練習・・・」
「!」
セブルスは驚いた表情での顔を覗きこんだ。
は顔を真っ赤にさせながらはにかんだように笑ってみせる。
「うん・・・お腹の中にね・・私とセブルスの赤ちゃんがいるの・・・」
そう、呟くように答える。セブルスはの顔を見つめたまま固まってしまっている。
は不安になって表情を曇らせた。
「あっあの・・・セッセブルス・・?」
「ん?あぁ、すまない。そうか・・我輩との子か・・」
「・・・いやですか?」
おそるおそる聞いてくるにセブルスは眉を顰めた。
「なぜ、いやなのだ?そんなことあるわけがなかろう・・
元気な子を生んでくれ・・・・・」
「うん・・・・ありがとうぉ〜セブルシュ・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
セブルスは苦笑いをしてもう一度を優しく抱きしめた。
「!?そんな重い物持つな!我輩がやるからソファでくつろでいなさい」
その日からセブルスは少し口うるさくなった。は「はいはい」と笑いながら
セブルスの指示どうりにする。
「でもね、セブルス。少しは動いた方がいいんですよ?」
そうくすくす笑うに、セブルスもフッと笑った。
「わーセブルス、包丁の扱い方じょうずですねー」
夕方、キッチンに立ちたまねぎを刻むせブルスをキッチンのテーブルから眺めていた
が声を上げた。セブルスは手を止めてチラッとに振り返る。
「これくらいはな・・・薬の調合でも薬草を刻むからな」
そう言ってにやりと笑って見せる。もクスッと笑う。
「お願いですから、薬にしないでくださいよ〜シチューですよ?シチュー」
「さあな・・・・それはわからんぞ」
「ちょっと〜セブルスったら・・・」
その日の夕飯はとてもおいしくて、とても幸せで。
子供は男の子か女の子か?名前はどうしようか。
2人はいつまでも飽きることなく、語り合った。
これから生まれてくる我が子、もう一人淋しい想いをしないだろう。
それでもこれからは家族三人で過ごせる時間を、日々を少しでも多く・・・
セブルスはそう心に決めた。
それから十一年後、
「こらっ!待たんか!?・スネイプ!!」
「いやっぷ〜!スネイプ先生!!」
「っく・・グリフィンドールから1点減点だ!」
とセブルスの子供は女の子で、ホグワーツに入学したのは。また別のお話のこと。
2000ゲッター・あやの様へ捧げる教授夢。
前回あやの様がリクエストしてくださった「親子」の夫婦版です。
思いっきり頭に「親子」話が残り、妊娠ものになってしまいました(滅)
もっ申し訳ありませんです!!
あっ設定として前回の「親子」は母親さん亡くなっていますが
今回の夫婦では十一年後、ヒロインさんは家でお留守番しています。
このドリームはあやの様のみお持ち帰りできます。