なっつんへのヴォル夢










復讐を・・・・


何もかも奪い去ったあいつらに・・・


報復を・・・


死しても楽にはさせない・・






その術を・・・
力を・・・

私に復讐する力を!!


















「SLAVE」






























「これはこれは、ヴォルデモート卿・・・本日は如何な御用でございましょう・・・・」







ノクターン横丁の奥に、ノクターン住人でも知る者はほとんどいない場所がある。
一見は壊れ、朽ち果てたアパート。だがその扉はとても頑丈で己の血とパスワードを
用いなければ開くことは決してない。
その扉の奥は深い闇の地下へと続く階段。
気が遠くなるような・・焼かれるような熱さと心臓まで凍りそうな寒さ。
ただただ、見えるのは深い闇と階段のみ・・・・・・・
己の精神さえも崩壊してしまう、気の遠くさ、それに勝った者でしか最終地点に辿り着けない地獄。

そしてその最終地点もまた地獄・・・・・そこに住まう者にとっては・・・・





「丈夫で長持ちのする物をが欲しい」


ヴォルデモート卿は黒いローブを纏った皺まみれの老人にそう言い放った。
老人は「かしこまりました」と深々と頭を下げるとそろそろと歩き出す。




「出してくれ!」
「何でもする!!殺しもする!だから出してくれ!!」
「お願いよ!!ここから出してぇ!」




ここはノクターンの深い地下−奴隷市場−

壁際一面に張り巡らされた牢の中に押し合いながら助けを求める囚人達。
その目は狂気に溢れ、歯をむき出しにし伸びた爪を纏った腕を必死にヴォルデモートへと伸ばす。
ここには多くの魔法使いが奴隷として売られている。
没落した貴族、貧困で売られた娘、人狩りに捕まった子供。薄汚れた布を着せられ、
ただ売られるのを待つだけの末路。



「こんなのは如何でしょうか」

老人が一人の男を引き出した。首輪に鎖でつながれ犬同然の囚人・・
男はここから出ようと必死にヴォルデモートに懇願する。

「なんでもする!殺しも盗みもなんでも!!だから・・・!!」

「他のは?」

ヴォルデモートはその男を見もせず老人に向く。
男は牢屋に戻されたが、まだ必死に懇願していた。

幾人の囚人がヴォルデモート卿の前に引き出され、そしてまた戻されていく。























「あの娘はなんだ?」


ヴォルデモート卿はある牢屋の前でふと足を止めた。
他の牢屋とはあきらかに違う牢屋・・・いや・・むしろ独房というのだろうか?
牢屋の中でも何重にも鎖につながれ、ぎらぎらと目を光らせヴォルデモート卿を睨みつけている少女。
老人はその娘を一瞥すると

「あの娘はいけません。なつきません」

そう言うが、ヴォルデモートはその少女から目が離せなかった。

「あの娘を見せろ」
「しっしかし!あれは危険で・・・このまえも噛み付いて・・・」
「貴様が殺されたいか?見せろ」
「は・・・はい・・」


ガシャンという鎖の音がしてその少女はヴォルデモート卿の前に引き出されてきた。
ただ、黙って睨み上げてくる少女。殴られ蹴られ、体中痣だらけでボロボロの衣服・・
それなのにこの少女の目だけはぎらぎらと精気を失っていない。


「名は?」

「・・・

少女は素っ気無く言い放った。

「家名は?」

「ない。我が家名は滅んだ」

おそらく由緒ある名の家の出だろうとぼんやりと思った。
その少女のまっすぐな視線に目が離せない。

「貴様はここから出たらまず何をする」

ヴォルデモートの問いに少女の目がらんらんと輝く。

「殺す」

「何を?」

「我が家名を滅びの道に誘ったマグル共を」

「ほお?それを成し遂げたら?」

「知らぬ。捕まり殺されるならそれも結構」

はニヤッと笑った。ヴォルデモートの背中に冷たいものが走った。



「・・おもしろい・・お前にしよう」


は目を見開いた。
老人が慌ててやめるようにヴォルデモートに言い寄る。
だが、ヴォルデモートは杖を取り出し、の鎖をはずし軽々とを抱き上げた。




























「おい、いいのか?私はお前を殺すかもしれんぞ?」


黒いローブを着せられたは前を歩くヴォルデモートの背中に冷たく言い刺した。
ヴォルデモートは振り返り、口端をあげを見下ろしながら嘲け笑う・・


「何がおかしい!!」

「小娘ごときに殺されん」

「っつ・・貴様ぁ・・・!?なっ」

顎を掴み上げ、ヴォルデモートとの鼻先が触れ合いそうなほどに
顔を近づけられ、は目を見開いた。
不覚にも鼓動が早まる。


「与えてやろう」

「?」

「お前に復讐する機会を、報復をする術を・・力をな」











































それから数年後−

「さて・・戻るとするか・・マルフォイ、スネイプ・・・焼き払え。・・さあ・・帰ろう」

「えぇ・・・我が最愛の人・・・」



















6120番ゲッター夏野様に捧げるヴォルデモート卿夢!
初のヴォル様夢!!スリザリン狂のキリサ!頑張ってみた!が!
すいません、見事玉砕です。しかも短いです。(死)
ダークだよおおう・・・!!(逃亡)


このドリームは夏野様のみお持ち帰りできます