子供な大人













「子供な大人」
























ロンドン郊外にある大きな屋敷・・・郊外といっても魔法の力を持っていないと

見つけることができない屋敷・・・


その屋敷に住む人間は魔法族の中でも由緒ある名の一族で・・・・













月明かりに照らされた静かな廊下を、この屋敷のメイドであろう・・・

小柄で黒いショートの髪・・・ロンドンでもまた魔法界でも珍しい東洋人のメイド・・

手にしている盆にはコブレットが一つ、一番奥の部屋の前まで行くと彼女は立ち止まった。









コンコン


乾いた音が廊下に響く











「ルシウス様、お薬の時間でございます。」





















カチャ



















扉がひとりでに開き、部屋の中に入ると一番奥のベッドにこの屋敷の主ールシウス・マルフォイが横になっていた。

おそらく魔法で扉を開けたのであろう、彼の利き手に杖が握り締められている。



か・・・・」


と上体を起こしながらサイドテーブルに杖を置くルシウスに


「ルシウス様、まだ無理はなさらないでくださいませ・・」


は小走りでルシウスのベッドに駆け寄った。

彼の声はいつもより少し掠れていて、顔色もあまり良くない。

どうやらこの屋敷の主は風邪という病にかかっているようだ。

「このぐらい平気だ・・」とルシウスはが手にしているコブレットにちらっと目をやり、


「薬はいやだ」


と言い放った。は少しムッとして


「だめです!飲んでください」

「苦い」

「甘くしました」

「甘いだけだろ」

「お好みのストロベリー味です」

「でも薬だ」

「そうです」

「飲みたくない」

「治りませんよ?」


フンッとそっぽ向くルシウスには困った顔をした・・・


「お願いですから〜飲んでくださいよお・・・」


半分猫撫で声になるにルシウスは意地の悪い笑みを浮かべる。

が・・・」と上目使いでを覗き込む・・・は一瞬ビクッとした。

ルシウスはベッドで座っていて、はベッドの横にたっている。位置的にならの方が優越な立場。

それなのに鋭いアイスブルーの瞳で上目使い、何かを企んでいる笑み・・完全にルシウスの気迫勝ち・・

は震えそうな肩を必死にこらえ


「何でしょうか」と冷たくでもどこか恐怖に満ちた返事をする。


が飲ませてくれるなら・・飲んでも良い」


この上なく楽しそうな意地の悪い笑みでの腰に腕を廻す。

は「う〜・・・」とさらに困った顔をし、「今回だけですよ」とベッドに腰を掛ける。

ハンカチを取り出し、コブレットをルシウスの口に近づける・・・・が

ルシウスは口をきつく結び首を横に振る。


「違うだろ・・・」


からコブレットを奪いの前に突き出す。

わからないと首を傾げるだが、ハッと思いついた顔をすると顔を真っ赤にさせた。


「そんな〜・・・」

「でなければ飲まん」

「ルシウス様我侭ですよ・・・」

「ふんっ何とでも言え。私が治らなかったらお前のせいだぞ?」

「うう・・」

「それともお前は主人の言うことも聞けんのか」

「・・うぐ・・」


顔を真っ赤にしながらあたわたする


「本当に・・ほんっとーに今回だけですからねっ!」


コブレットを手に取り自らの口にふくむ。やんわりとストロベリーの味が広がる・・

ルシウスの肩に手を置き、顔を近づけ・・・


そして口付けたー



からルシウスへうつされるストロベリーの媚薬・・・・

ルシウスの手がの腰と後頭部に絡みつく。

ゆっくりと時間をかけてうつして、恥ずかしながら離れようとするにルシウスは腰に手を絡めたまま動かない。


「・・・・・ルーシーウースさまぁ・・・・」


ほとんど泣き声でルシウスの手を解こうとするをぐいっと引き寄せ、やさしく抱きしめる・・


「!?・・・?/////」


さらに真っ赤になりながら困惑するの耳に



「お前の接吻は甘いな」

と囁いた。


「薬が甘いんです・・」

「ストロベリーの味だ」

「薬のせいですよ」

「はたしてそうかな?」

「・・・・ルシウス様子供みたい・・・」

「お前の前だけだ」








そして・・・・もう一度口付けた・・・・









「甘いですね・・・」

「だろう?」













その翌日、風邪が治りご機嫌が大変よろしいルシウスに少し風邪気味のメイドが朝食を運んでいた。











・・薬を飲ませてやろう」

「うっ・・けっけっこうです〜!!/////」


ルシウスは悪戯好きの子供のように笑っていた。































はい!自爆きり番ってーことで!夏野様にキリリクしてもらいました!

「ありえない大人」希望ということで、少し子供っぽいルシウス様書いてみたのです・・・が!

なにやら見事なほど不発ってる気が・・・。

ぶっちゃけると、初のキスシーン!(笑)すんません!ギャグ街道まっしぐらで生きてきたキリサにっとって

大変こえて・・茨の道を越えて!!甘〜いお話は難しかった・・(泣)

だからあまり甘くないね・・ごめんなさいです!夏野様!!勉強し直すさ!!

そんなわけで!リクエストありがとうございました!!



このドリームは夏野様のみお持ち帰りできます。