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『結局は・・・』

















ダダダダダダダダダダダダダダ・・・・・・・・






「待て!待たんか!!!」


「嫌であります!」



廊下を嵐のように駆けて行く2人組。

ホグワーツで有名な陰険意地悪教師、セブルス・スネイプ教授と、

ホグワーツ史上最強とも言える問題児、である。



ちなみにこの2人、ムフフvな関係だったりしたりする。(つまり恋人同士)


















さて、何故今回『壮絶☆愛の鬼ごっこ』が始まったかと言うと、
















一時間ほど前、はスネイプの部屋に向かっていたのである。

今日はスネイプの誕生日であって、

は珍しくお菓子なんか作ったりして、

ルンルン気分であったのである。


しっか〜し、

スネイプの部屋に近付くたびに何だか御猿が喜んでいるような音がする。

『キャッキャッvvキャッキャっvv』

あぁ・・・とうとうホグワーツにも猿が出るようになったのか〜

なんては考えながらスネイプの研究室に続く地下の階段を下りようとしたのだ







「せんせ〜いvお誕生日おめでとうございま〜すv」

「これ皆で作ったクッキーです!先生は甘くないのが好きだろうって・・・」

「もしよろしければ食べて欲しいんです!駄目ですか?」



スネイプに纏わりつく魑魅魍魎たち。(別名:ライバルともいう)

しかもその魑魅魍魎たちはスリザリンカラーのネクタイをしているわけであって・・・


自寮に甘いスネイプがそれを拒めるはずもなく。


「スマンな。」


受け取りやがった。





カウントダウン開始〜v


・・・・3


・・・・2


・・・・1




バ〜ン!!






「こんの!う○こ垂れ教授〜!!!コレでも喰らいやがれぇ!!!!」




ちなみにの作ったお菓子もクッキーであった。


は懐から小さなものを出し、全力で其れをスネイプと生徒に投げる。



スネイプはの行動に咄嗟に生徒を庇った。

うん。先生としては素晴らしい判断と言えよう。


なぜならの投げたものは爆竹であって。




バンバンバンバンバンバンバンバンバンバ〜ン!!!!!




地下室に音が木霊した。




は煙の中からスネイプが生徒達を庇ったのを見て

またカァァァ〜と頭に血が上った。




「教授のばが!!ばかの最上級のバガ〜!!!」


!やっていい事と悪い事があることも解からんのかね!!」



階段の下から怒鳴るスネイプの後ろからスリザリン生がニヤリと笑っている。




カッチ〜ン☆




「教授がそんなクソったれだとは思わんかったばい。そんな奴を庇うだなんて・・・」


「我輩の寮の生徒を侮辱しないでもらおうか?」






ぷっち〜んv



「じゃぁ教授は私よりソノコと付き合えばいいんじゃないですか?だ〜い好きなご自分の生徒でしょ?」


「・・・・そうかもしれんな。馬鹿なグリフィンドールのお前よりはいいかもしれんな!」



ちなみにスネイプ氏、だいぶご立腹の様です。

スネイプのその言葉に後ろにいた生徒達は嬉しそうに微笑みあい、を見ると見下したような顔をした。



さん、もうブッチ切れv




「・・・・離婚してやる〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





バチコ〜ン!!





結婚などしていないのだが?という突っ込みをしたいスネイプはともかく。

は思いっきり自分の持っていたクッキーをスリザリンの少女達の真ん中にいた奴(おそらく大将)に当て

ダッシュで逃げていった。



スネイプはそんなに溜息を付き、スリザリン生の少女達をジロリと見た。


「貴様ら・・・・」


























は物凄く嫉妬をしていた。

本当は自分が一番に先生を祝って、一番にプレゼントを渡したかったのに!

それをあのクソ教授!他の女のを受け取りやがって!!




!待て!」


「何を待つ必要があるのでありましょうか?」



追いかけてくる教授がものすごく憎たらしかった。



!!」



グイッと肩を捕まれスネイプのほうに顔を向けさせられる。

はニッコリと微笑んだ。



「なんですか?このクソッ垂れ教授?」


「・・・・・怒っているのか?」



溜息を付いてそう言うスネイプに

の怒りのボルテージがますますヒートアップする。



「あら?怒る必要なんてありませんわ。私と貴方はもう他人同士ですものv」


「・・・・・」


「はやくスリザリンの可愛い彼女達のもとへ戻ってあげたらどうですの?」


「・・・・・」



不自然なの話かたにスネイプの眉間に皺がよる。



「あらでも、教授の体力じゃぁ一人相手が精々かしら?なんてったってオッサンですものねぇ。オホホホホホ・・・」


「そのオッサンと付き合ってたのは誰かね?」



グサリ☆


「誰でしたっけ?まったく検討も付きませんわ〜オホホホホホ・・・・」


「お前であろうが。」


「・・・・・違います。」


「・・・・どういう意味だ?」





はグッと顔をあげスネイプを見る。





「教授となんか付き合ってません!それは教授の勘違いです!教授なんて大嫌いなんだからぁ!!!」




「そうかね。それではこれまでだな。」






の言葉にスネイプは片眉を上げながら即答する。

そしてフゥッとまた溜息を付き、ローブを翻すと自室に戻るように歩き始めた。



は困っていた。

教授を本当に怒らせたのか?

本当に呆れさせたのか?

もしかしてこれで本当に終わってしまうのか?






「・・・・・・・そんなの嫌だ。」




ボソッと呟いた言葉はスネイプに届くのには小さすぎて。

は口をへの字に曲げ、鼻を啜り、ちょっと出てしまった涙を拭うと


スネイプを追いかけて走った。

























まったく余計な真似をしてくれた。



スネイプは頭を押さえて考え込んだ。

無論、足はしっかり進んでいるのだが。


先ほどの出来事をスリザリン生に尋ねた。

が来るのを見計らったように部屋に現れたことといい、

が作るのを見計らったようにクッキーをもってきたことといい、

あまりにも計画的だった。




「貴様ら、どういうことだ?」


「えっ!?」


「我輩は誕生日をにしか教えてないのだが?」


「・・・・・」


「其の様子ではに聞いた訳ではあるまい。」


「・・・・・」


「仕組んだのか?」


「っくっ・・・・・・スイマでしたっ。」


「・・・・もういい。スリザリン寮50点減点だ。」




昨日クッキーを焼いていたを見た少女が思い立った計画らしい。

スリザリン生らしいといえばそうだろう。

我輩がに構うことを嫌がるスリザリン生徒は大勢いるだろう。

スリザリンの監督とグリフィンドールの生徒との恋はタブーだったのだ。




別れる気などはなかったが嫌がるを自分のものにしておくのは気がひける。

やはり此処は・・・・



スネイプは最悪の事態に陥ったことを知り、また深く溜息をついた。

















ボフッ




「!?」



突然の腰への衝撃。

スネイプはぐらついた体を建て直し、腰にぶら下がる少女を見る。





「何をしておるのかね?」


「・・・・(むぅ〜)」



スネイプの腰にギュッと抱きつき顔を擦り付ける

スネイプはに見えないように微笑んだ。



「教授のばが。」


「・・・・・」


「嫌いなんて嘘だもん。」


「・・・・・」


「ふんだ!いじわる。」


「・・・・・」


「・・・・・」



思わず漏れそうになる笑い声をスネイプは必死に押し殺した。

可愛らしい。

こんなところがあるから堪らないのだ。



「・・・・嫉妬したのだろう?」


「!?」


「・・・・?」


「してないもん!!」


嘘を付くときには必ず語尾に『もん』と付く。

甘えるときもだ。


スネイプは今度こそクックックッと笑い始め、

は耳まで顔を紅くした。



「なにが可笑しいのさ!」


「・・・いや、何でもない。」


「なんだよ!」


「部屋でお茶でもするかね?」


「・・・・?」


「お前の作ったクッキーでも食べながらな。」


「・・・・うん。」



黙りこんだにスネイプが首を傾げる。



「どうした?」


「いやぁ・・・教授の口からクッキーという言葉が出ると・・・」


「出ると?」


「似合わないなぁとおもいまして・・・」


「・・・・・」


「・・・・・」


「・・・・・。お仕置きは何がいい?」


「はうっ!!」


「我輩のローブも先ほど少し焦げたからな・・・・」


「・・・愛でカバーしてくださいよv」


「・・・・断る。」





結局はいつも通り甘くなどいかない訳でして。

今日も今日とてと教授、仲良くお茶を啜るのでした。







「もっとマシな形につくれんのかね?」


「・・・・搾り出しクッキーでしたから・・・」


「・・・・・」




「教授・・・なんで皆がいるところでは私の苗字を呼ぶんですか?」


「・・・駄目かね?」


「こんどから『ちゅあ〜んvv』って呼んでくださいよ!!」


「勘弁してくれ。」














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あとがき


キリサさんに献上させてもらいますv

なんか微妙な関係ですね;(ヲイ)


ヒロインは嫉妬しいなんです!

可愛らしいヒロイン目指したつもりが見事撃沈;


うぉい!って感じですね;


キリサさん!こんな夢でごめんなさ〜い!!!!



ななななんと!「妄想族」の和歌河 閃様から開設祝いを頂いてしまいました!
ヒロインのぶっ飛びさが最高です!!
教授のつっこみも文句なし!!

閃様!ありがとうございました!!