「……っ!ごめんなさ〜い!スネイプ先生!!」
「っ!待たんか!!!」
私はダッシュでスネイプ先生の部屋から逃げ出した。部屋の中から轟いてくる先生の声が
怒りまくっているけどとりあえず逃げるべし!!
「はぁ…」
とりあえず先生を完璧にまいて一安心。
私と先生は秘密の恋人ってやつだ。ま、そりゃぁそうだよね。
どこに向かってグリフィンドール生とスリザリン寮監が恋人ですなんて公言できるって言うんだか。
スネイプ先生と恋人になるの、けっこう苦労したんだよねー。もう何ていうか持ってる手段は全部使い放題?って感じで。
それでもスネイプ先生が私を受け入れてくれたのは奇跡なんかじゃないかと思う。
っていうか惚れてくれてるのが本当に凄いと思う。
んで……まぁ、なんていうか…スネイプ先生大人の男の人だし、その…今、求められているのですよ。
大人の階段ってやつ?まーね、そうなるのかもなぁ、みたいに思ってたところはあるけど…
私、物凄く大事な事を失念しておりました。
秘密の恋人スネイプ先生にも秘密にしている物凄い重要な事が…。
私、超便秘症なのだ。
だからどうしたとか言わないように。一ヶ月溜め込むなんて余裕、序の口。しかも硬いでやんの。
だから、その…なんていうか………切れてんのさ…お尻さんが。
マダム・ポンフリーに結構定期的にお通じの薬とか貰ってるんだけど、でもここ日本と違ってシャワートイレないし、
食生活変っちゃったし…ねぇ。
考えてみて欲しい。もし、スネイプ先生とそんな事になったとき、お尻さんが切れているなんて知られたら、
見られたりした日には………生きてけねぇ!絶対嫌われるし!!って言うか絶対嘲笑される!!
いやーっ!!どうしよーっ!!!そんなの嫌過ぎ!!!
と、言うわけで私は今、スネイプ先生が迫ってきたら逃げる!を繰り返している。
でも、あんまりこれ繰り返したら先生私の事、嫌いになっちゃうよね…それも嫌!!
どーすべー………(半泣き)。
「とりあえず、今日出なかったら、明日マダムに薬貰ってこよ」
今日で1ヶ月と2週間、3日目…お腹を擦りつつ私は寮へと戻るのだった。
あぁぁ、スネイプ先生怒ってるだろうなぁ(泣)。
「マダム〜、薬くださーい」
悲しきかな我が体質。やっぱり出なかった(泣)。と、言うわけで私は医務室にお薬を貰いに来た。
いい加減、通い慣れすぎてかつて知ったるなんとやら。勝手にベッドに座り込むと、
他に患者がいないのを良い事に一人で勝手に喋り捲る。
「もー、最悪ー!なんでこんな出ないかなぁ?マダムー、これでも結構私、食生活に気を使ってるんですよー?
繊維質のもの食べるようにしてるし、水分も多めに取るようにしてるしー。
そりゃあちょっと課題やらで全体的な生活は乱れがちですけどぉ、でもそんなのしょうがないじゃないですかぁ」
マダムの返事が無いのはいつもの事なので、たいして気にも留めずに続ける。
「これ十月十日育てたら生まれてきたりしませんよね?ってか既に人外決定だしそれはヤですねぇ。
ってか、生まれてきたら私が人外決定だし。はぁ………」
かなり大きなため息をつくと、ベッドにゴロリと横になる。
「もう、ぶっちゃけ恥を忍んで相談しますけどぉ、私ったらこの若い身そらで痔主なんですよぉ。
切れてる方の。何かこう一発で治るようないい薬無いですかぁ?」
「ぶっ…くくく……」
「?」
マダムの返事の代わりに押し殺した笑い声が聞こえた。って、ちょっと!?この声ってまさか…っ!
「それが理由で逃げ回っていたのかね」
「!!?」
いやーっ!スネイプ先生!!!何で?どーしてぇ??マダムいっつもこの時間にはいるでしょー!!?
何だって今日に限って薬取りに来て、しかもこんな重要な事相談しちゃってんのよ私は!?
ど、ど、ど、ど、ど……どうしよう!?そうだ!忘却術を……。
「うきゃっ!?」
「生徒の呪文ごときに我輩がかかるとでも?」
っていうか押し倒されてるし!!っていうかスネイプ先生めちゃくちゃ楽しそうだし!
目が輝いてますよ?いーやー!こーわーいぃ〜!!!そしてそれ以上に恥ずかしぃ〜!!
もうダッシュでこの場から消え去りたくて、でもスネイプ先生がしっかりと両手を掴んでるから身動き取れなくて、
思いっきり顔が熱くなるのを感じた。のーぅっ!誰か助け……いやいや、こんな所見られたく無いからだれも来ないでいいです。
じ、自分で何とかしないと……。
「」
「!!」
誰だ、こいつにこんなイイ声与えた奴は。恨むぞ遺伝子。っていうかそれの効果を十分に理解してて、
かなり有効利用している先生を恨むべき?……駄目だ、恨めねぇ。腰砕け。力入んない。
ちょっとづつ先生に色々教えられてた体はどっちかっつーと先生の事のほうを良く聞くし。
「そんな事を気にしていたのかね?」
「そんな事って……普通気になりますよ…だ、だって…この歳で……ぢって……おかしいし、恥ずかしいし……」
「、この病気は年齢には関係無いのだよ。知らないのかね?」
いや、そんな事言われてもやはりこの病気の持つイメージがちょっと……。
それに普通、好きな人に…しかも初めてだし、そんなこと知られたく無かったよー。そうでしょ?格好悪いもん。
『私、痔ですー』なんていえる女の子なんていないよ。いや知らずに言っちゃってたんだけどね……。
「薬ならあるぞ」
「…えっ!?本当に??」
スネイプ先生の言葉に私の心の葛藤は綺麗サッパリ消え去った。薬あるってマジで?すぐに治るの!?
「2、3度の使用で完治するはずだ。我輩が持っている」
「…なんでそんなもの持っているかは聞かないことにしますけど」
「大半の薬のサンプルは持っている」
即効否定だし。
「今から我輩の部屋に来るといい」
「あ…はい」
スネイプ先生は上からどけてくれると私の手を取って立たせてくれた。知られちゃったのは恥ずかしいけど、
でもこれが治るんならとにかく嬉しい。ありがと、先生。あ、そうだ、謝らなくちゃ。逃げ回ってたんだし。
「センセ…ごめ……」
「塗り薬になっているから、我輩が塗ってやろう。きちんと傷の部分にな」
「……………」
「逃がすか」
「きゃーっ!!っていうか先生!!私、そういうのはちょっと……」
無言で逃げ出そうとしたら首根っこをつかまれた。って、いつになく素早いなオイ!
その獲物を捕まえたぞ!って目が怖いって!!そして問答無用で連行されてるし!拒否権なしだよ!!
いいのかホグワーツ!!ここに人権は無しか!?……無いかもね(納得)。
だってほら、スネイプ先生の日ごろの行ない見てたらさ…。
「あの、先生…私、なんていうか…まだ心の準備とか諸々が……」
「大丈夫だ、よくしてやる」
「……………」
そういう問題じゃないって言おうと思ったけど、やたら軽快なスネイプ先生の足取りに、なんかもう何か言う気力がなくなった。
そしてその日の深夜…その、うん、つまりは大人の階段一歩前進って所かな。
薬もしっかり塗ってもらったし(恥)。
私には2つの秘密があった。でもいまは3つに増えた…。
秘密の恋人と、秘密の病気と…その薬をどうやって塗ってもらっているか、だ。
最後の秘密は絶対誰にも明かせないよぉ…(泣)。
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キリサ様に押し付けます(オイ)。
すいません、こんな物体で。沢山頂き物をしているから少しはお返しをと思ったのに…!
しかも痔の話って…(汗)。
大変大変お目汚しで失礼しました。
もし、とっても非常に寛大なお心で受け入れていただけるなら
貰っていただけると嬉しいです。
いつもいつも楽しいドリームありがとう御座います。
Byあきら
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きゃーーー!!あきら様ありがとうございましたー!!(><)
もういただいた日にゃあ、叫びましたよ!!
「あきらさんからプレゼントぐあーーーーーーー!!」
こんなヒロインさん大好きですよ!!痔・・うん・・知られたくないよね。
いやっ自分は違いますけど!便秘はわかるーよー。(T^T)
しかもそれを大題的にカミングアウトする設定が楽しかったです!
あきらさん!素敵でかわいい夢を本当にありがとうございました!!
もう!家宝です!!家宝にさせていただきます!!(><)