僕は、ホグワーツ魔法魔術学校に通っている

魔法界で恐れられているヴォルデモートと対峙したこともある

赤ん坊の時には、ヴォルデモートの魔の手からも逃れた

そんな感じで、僕は結構有名なんだけど・・・

その有名な僕が、こんなことしてるだなんて、誰も思わないだろうな






最高の一日











夏真っ盛りのとある住宅街。

照りつける太陽の下、一人の少年がいた。

その少年は、汗だくになりながら庭の花壇に水をやっている。


「あの有名なハリー・ポッターのこのざまを見せてやりたいよ」


ハリーは、吐き捨てるように言った。

水をやり終わると、車を洗い、窓を拭き、芝を刈り、ペンキを塗り・・・。









言いつけられた事がようやく終わると、空は夕焼けに変わっていた。

太陽は沈もうとしていて、真昼の暑さとは打って変わる。

疲れたのと達成感とで、吹いている涼しい風に当たっていたとき。



コンッ


「痛ッ」




何かが頭に当たって、周りを見渡す。

すると、家の壁の影のほうから声がした。

「ハリー、こっち」

!?」

ハリーは驚いて駆け寄る。

そこにいるのは、確かに自分が良く知っている少女。







こそこそと壁際によると、ハリーが切り出した。

、どうしてこんなところに?」

「ハリーに会いに来たに決まってるでしょ?」

困惑しているハリーにはお構いなしに、ニコニコと微笑んでは言った。














「はい、コレ」

差し出された四角い箱。

流れのまま受け取って、開けてみる。



・・・これ」


「うん、ハッピーバースデー!ハリー」



箱の中には、バースデーケーキ。

大きく HappyBirthday Harry と書いてある。




「・・・ありがとう」

すごく嬉しいのに、それしか言えなかった。

それでも、はにっこりと微笑んでくれた。








「私、サンドイッチも持ってきたの。ハリー、食べれる?」

ハリー に持っているバスケットを持ち上げて見せた。

一日中働いたため、実はかなりお腹がすいていた。

「本当?僕、お腹ペコペコだったんだ」












芝生に二人で座って食べながらハリーは聞いた。

「なんでわざわざ こんなところまで来たの?去年までは梟便だったじゃない」

「ふーん、ハリーは私に会いたくなかったんだ」

拗ねたような口調の

ハリーは特にあわてず、微笑んで言った。

「そうじゃないよ。のことを考えなかった日なんて一日もなかったしね」

ボン!という効果音が聞こえてきそうなほど一気にの顔が赤くなった。

その様子を見て、クスクス笑っているハリーをはねめつけた。

それでも特に悪びれた様子もなく、「なんで?」と聞いてくる。

始めは話そうとしなかったが、ハリーに押されて渋々口を開いた。


「・・・去年から、私たち付き合い始めたでしょ?」


「うん」


「それで・・・付き合い始めて、初めてのハリーの誕生日だから

会っておめでとう、って言いたかったの」



そう言うと真っ赤になって俯いた。



















、顔上げて?」

自分で上げなくても、ハリーの手が頬に添えられたので結局上げさせられてしまう。

なので、は素直に顔を上げた。



すると、の唇を何かが掠めていった。



「なっ・・・!」

、顔真っ赤だよ?」

クスクスと笑って、そのままを抱きしめる。

ハリーが笑ったのが気に入らなかったのか、咎めるようにが言った。

「・・・ハリ〜?」

「そんな可愛い顔で言われても、全然怖くないよ」

「・・・・・・・・。

なんか、今日はハリーにドキドキさせられっぱなしな気がする・・・」

そう言うと、はハリーに体重を預けてきた。












君のおかげで、僕はすごく嬉しかったんだ






だから、僕も君を嬉しい気持ちにさせてあげたかっただけなんだけどね





END





+あとがき+
嬉しくさせてんのか?という突込みがきそうです(汗)。

まぁ、ある意味嬉しくさせてるんですね、うん。

突っ込みどころ満載ですが、どうか多めに見てやって下さいませ。

サイト一周年記念&ハリー誕生日

ということで、フリー夢です。

連絡は特にいりませんので〜。

あ、でも一言くれると嬉しいですv

それでは、これからも『山紫水明』をよろしくお願いします。

此処まで読んで下さり、ありがとうございました。

2004.7.31.水無月沙柚李











 

 

 

 

 
--------------------------------------
沙柚李さんのサイトから強奪してきちゃいました!!(おまっわりさーん!)
だって、こうすっごいかわいらいんだもん!!
私はほぼ教授夢しかかけないので、こんなにかわいらしい夢が書ける沙柚李さんが
とてもうらやましい!!
大事にさせていただきますv