母VS娘→スネイプ?
コンコンコン
「スネイプ先生ー!ですーさっきの実験やらせてくださいー」
カチャ
「あぁ・・ミス・か・・・・中に入り・・・・・・なんだ、貴様もか」
「え?・・おっお母さん!いつの間に・・それにハリー達も・・」
「はーいvセブルス〜vv」
「母VS娘×スネイプ?」
扉を開けたスネイプは思いっきり嫌そうな顔をした。
は驚いて振り返ると、そこにはいつの間にかの母親−ナツキと
ハリー達がにっこりしながら立っていた。
「どっどうしたの?」
驚いて聞いてくるにナツキはにっこりと微笑んで
「うん?いやぁ、可愛い我が子の一日を見学しようと思ってv」
「私は尊敬するスネイプ教授の研究室を拝見したくてぇvv」
ナツキがそういうと、ハーマイオニーもニッコリと微笑んで言った。
「ふーん」
は気づかなかった。
ハーマイオニーの笑顔が思いっきり黒いことを。
スネイプを見上げ
「というわけでぇー先生の研究室見せてください〜vv」
(と2人きりにさせるもんですか!)
スネイプはハーマイオニーのその笑顔に片眉を吊り上げた。
どうやらハーマイオニーの意図を読み取ったらしい。
(誰が貴様なぞ入れるか)と胸の内で舌打ちし、追い返そうと口を開いた瞬間、
ガバッ!!
ナツキがスネイプに抱きついた。
「なっ何をする!!」
スネイプはナツキを突き放そうとするがナツキは全く離れようとしない。
ふと顔を上げ、スネイプにニッコリと微笑むと
スネイプの口唇にキスをした。
「!!!!!!!??」
その瞬間その場にいた全員が固まった。
「なっ・・・お母さん!何してるのよ!!!」
ハッと我に返ったはナツキをスネイプから離そうとグイグイと引っ張る
スネイプも嫌そうな顔をして首に絡み付いているナツキの腕をふりほどこうとするが
ナツキはスネイプにびったりくっついたままなかなか離れようとしない。
猫なで声でスネイプの耳元に囁く。
「ねーvセブルスの部屋でお茶したいな〜」
「っつ・・!誰が貴様なんぞと!ええいっいい加減に離れろ!!」
青筋を浮き立たせて怒るスネイプだが、ナツキは離れる様子は全くない。
「いや〜よvお茶するまで離れないからねv」
「お母さん!ちょっと!先生困ってるじゃない!離れなよ!!」
「えー何ー?、ジェラシー?vv」
「貴様!いい加減にしろ!」
三人のやりとりにハリー達はしばらく固まっていたが、
やがてハーマイオニーがゆっくりと微笑んだ。
それはそれはとーっても黒い笑みで。
(とスネイプを引き離すチャンスだわvvv)
一方のジニーはと一緒にナツキをスネイプから引き離そうと
躍起になった。
(スネイプ先生にはがいるのよ!邪魔させないわ!!!)
「へへーvvセブルスが入れてくれたお茶おいしいわあvvvv」
「・・・・・・・・・・一つ・・いいか?」
おいしそうに紅茶を口に運ぶ、ナツキをおもいっきり睨み、深い溜息をつくスネイプ。
額に手を置きながらなにかイライラしているようだ。
「ん?なに?セブルスvvv」
「なぜ!こいつらまでいるのだ!!」
スネイプはそう声を上げ、ソファにちょこんと座って紅茶をすすっている
ハリー達を指差した。スネイプの前のソファにはナツキ・ハーマイオニー・ハリーが、
四脚イスにはロンとジニーが。そしてスネイプの隣にはが座っていた。
は母親に鋭い視線を向けたまま紅茶をすすっている。
ハーマイオニーはにっこりと笑って
「あら?スネイプ先生!私はのおば様がいいとおっしゃてくれたからですわvv」
そう、バカ丁寧な言葉で返す。それでもドス黒いオーラを纏ったままで。
ハリーもうんうんと頷いた。
ジニーは紅茶を飲みながらも視線はナツキへと注意深く向けられている。
ナツキがスネイプに何かしでかさないためだ。ロンは室内の異様な気配も
なんのその。目の前に出されているクッキーをほおばっている。
一番気楽なお人です。
スネイプはハリー達に冷たい視線を浴びせさせると
ナツキをキッとに睨んだ。
ナツキはのほほんとして「まあ、いいじゃないvv大勢の方が楽しいわvv」
と再び紅茶をすする。
かくして、スネイプの研究室で異様な組み合わせのお茶会が始まった・・・・
「そういえば、v昨日のクリスマスはどうだった?楽しかった?」
ナツキが思い出したようにに微笑んだ。
「うんv楽しかったよ!!スネイプ先生と踊ったのvvv」
はニッコリとナツキに微笑み、「ねv」とスネイプにも微笑んだ。
スネイプもフッと優しい表情で頷く。
その光景にナツキは何か企んでいるような笑みを浮べ、ハーマイオニーは黒い微笑みをさらに黒くさせ、
ジニーは「とてもよかったのよvvv」と夢見るようにうっとりする。
ハリーもなにか企んでいるような表情を浮かべております。
「でも、その後で僕たちとも踊ったんだよね??vv」
ハリーがすかさず口を挟む。スネイプはキッとハリーを睨んだ。
ハリーは素知らぬ顔でクッキーをほおばる。
「わたしともねvジニーも踊ったじゃないvv」
ハーマイオニーもにっこりと答えた。同意を求められジニーも「う、うんv」と頷く。
だがナツキに身を乗り出し「でもでも!スネイプ先生とのダンスが一番素敵だったわ!」と
付け加えた。ムッとするハーマイオニー。ジニーも負けじとハーマイオニーに
ふん!と胸をはる。
しばらくニコニコしながら聞いていたナツキだが
「あら〜vセブルスったらvvと踊るなんてv昔の私が恋しいの?」
「はぁ!?」
そう、上目使いで見てくるナツキにスネイプは苦虫を噛み潰したような
顔をした。全くわけがわからんといった感じだ。
「阿呆か、貴様は。誰が貴様なんぞ・・・」
「えー、でも私達学生の頃付き合ってたじゃないvv」
ぇぇええっーーーーーーー!!!
研究室が大音響でこだました。これには皆大変驚いた様子だ。
も固まってしまっている。そんなにニタリと笑うナツキ。
スネイプの前に乗り出し、スネイプの頬を撫で上げる。
「あの頃は優しかったのに・・どうしてこんなに捻くれちゃったのよ・・・・
あぁ・・きっと別れたから?そうでしょう?大丈夫・・・今からでも十分取り戻せるわ・・・」
そうだんだん呟くように話すナツキ。そしてもう一度スネイプに口付けようとした
が
ガシッ!!
がナツキの腕を掴んだ。
ナツキは少しムッとした表情で
「何?。私達の邪魔しないでちょうだい」
と冷たく言い放つ。
は一瞬怯んだものの、腕を掴んだ力を弱めようとしない。
「だめよ!昔はそうでも今はちゃんとお父さんがいるでしょ!!!させないわ!そんなこと!!」
「あら・・大丈夫よvバレなきゃvv」
「そういう問題じゃないでしょ!!」
は怒鳴ってバッと立ち上がった。ナツキも一瞬眉を吊り上げる。
「・・・お母さんの恋路を邪魔する気?」
「させないわよ・・お父さんがいるのに・・・・・・」
沈黙が流れお互いにらみ合った時間が続く・・・
「・・・・・・・おい・・・・我輩に発言権はないのか」
額に手をあて、大変疲れた様子のスネイプが2人の睨み合いの間に割って入った。
「ナツキ、自分の娘の前で馬鹿な見え透いた芝居はやめろ。
ミス・・・我輩は君の母親とは踊ったこともなければ、付き合ったこともない」
スネイプはナツキを冷たい視線で見下ろすと、に優しく語りかけた。
ナツキは「う〜つまんな〜い」とバフッと音をたてソファになだれ込んだ。
は一瞬呆気に取られていたが、ホッとしたように胸を撫で下ろす。
その瞬間ナツキはまたバッと立ち上がりスネイプに抱きついた。
「でもーセブ好きよ〜vvvv」
「なっ貴様!!!いい加減に・・・・」
「だめえっ!!」
は悲鳴にも似た声を上げ、ナツキを引き剥がしスネイプの腕に抱きついた。
キッとナツキを睨むにスネイプは驚いた。ハリー達はもはや完全に固まっている。
「スネイプ先生は渡さないもん!!!」
そう、声を張り上げるにナツキも一瞬驚いたがクスッ笑って
「あら?私だって負けないわよ?」とを見下ろす。
そんなこんなであっという間に夕食の時間になったが、またもやナツキがここで食べると言い出し
慌ててもハリー達もここで夕食をとった。
なにかあるたびにスネイプに抱きつこうとするナツキ。その度にはナツキをスネイプから引き剥がした。
そしてとうとう就寝時間・・・・・・・
「そろそろ就寝時間だわ!戻りましょう!?」
ハーマイオニーが勢い良く立ち上がり、に促すがはジーっとナツキを睨んだまま。
ナツキは勝ち誇った表情で微笑む。
「ほらっ戻りなさいナv子供は寝る時間よvv規則は守りなさい?」
おもいっきり何かを企んでいるようなその笑みには頬を膨らませる。
ハーマイオニーもグイグイとを引っ張るが、は動こうとしない。
「ミス・・・・大丈夫から戻りなさい・・・」
スネイプが優しくに語りかけた。スネイプの言葉でようやく重い腰をあげる。
それでも視線はナツキに向けられたままで・・
「・・変なことしないでよ・・お母さん・・」
「大丈夫よvv」
そうウインクして見せるが、はムスッとしたままハーマイオニーに手を引かれて出て行こうとした
「ちょっ・・!」
廊下に出る瞬間、はハーマイオニーの手を振りほどき、踵を返してスネイプへと駆け寄った。
そして
「!!ミス・・・・!!??」
「おやすみなさいですv先生vv」
はスネイプの頬にキスをした。
ジニーがきゃあvと喜び、ハーマイオニーは顔を引き攣らせる。
「あーん!〜v母さんにもぉ〜vvv」
ナツキがダダをこねるようににキスをせがんだ。
は困ったように笑いながら「じゃ、先生にチョッカイ出さないでよ」と
ナツキにもキスをした。
「おやすみなさいvお母さん」
「みゅーvおやすみ〜元気に学校生活送るのよ?vv」
そしてもう一度スネイプにお辞儀をするとはハリー達と寮へ戻っていった。
「ねー!!私にもおやすみなさいのキスしてよvv」
談話室に戻ってくるなりハーマイオニーはじりじりとに詰め寄った。
は驚いて目を見開いたがニッコリと笑って、ハーマイオニーの頬に軽くキスをした。
そしてジニー・ハリー・ロンにもおやすみなさいのキスをすると部屋に戻り、ベッドに入った。
「まったく・・貴様は何を考えているのだ」
スネイプが呆れたようにナツキを睨んだ。
ナツキはさっきの態度とは反対に静かに口を開く。
「ふふ・・・セブルス、気づいてないの?」
「何がだ」
「・・・・・・・教えてあげないよっジャンv」
そう舌を出すナツキにスネイプは眉間に皺を寄せる。
ナツキはけらけらと笑って、懐から筒を取り出した。
「さて・・本題に入るかしらね・・」
「なにかわかったのか?」
「いいえ・・残念だけど・・確たる証拠は・・・・」
そう少し暗い表情をするナツキにスネイプも溜息をつく。
「だけど・・例のあの人の支持者が不穏な動きを見せているわ、これそのリスト」
そういいながらスネイプにリストを渡す。リストを読んでいくうちにスネイプの表情がみるみると驚愕の色に変わっていった。
「こっこれは・・・まさかとは思っていたが・・・こやつまで・・?」
「ええ、その人物は間違いないわ・・気をつけたほうがいいわよ?・・・息子達の方にもね。
三人とも貴方の寮生でしょ?」
「あぁ・・だが・・・」
「セブルス。いいこと?貴方は絶対変な手出しはしないでよ?
情報収集は私達に任せて、貴方はこのホグワーツを守って」
いまなお驚きの色を隠せないスネイプにナツキはまっすぐ彼を見据えた。
スネイプはしばらく目を閉じ、何か迷っているようだったがやがてゆっくりと目をひらいて頷いた。
「もしかしたらとは思っていた・・・だが・・子供達は知っているのだろうか・・
親が・・・あの人の・・支持者などと・・・・魔法省はこのことを?」
思い出したようにスネイプはナツキを見た。ナツキはフルフルと首を振る。
「いいえ・・・これらはすべて家の術式で占いあてたもの・・・魔法省は確かな証拠が
なければ動いてくれないわ・・・ダンブルドア校長は・・私達の術式を高く評価してくださっているけど・・・」
「そうか・・・・」
しばらく沈黙が続いた。
「セブルス・・・」
地下牢の冷たい空間に淋しそうなナツキの声が響いた。
顔をあげると笑っているのだがどこか儚げない顔のナツキがスネイプを見つめている。
スネイプは何か胸騒ぎがして眉間に皺を寄せた。
(この感覚・・・たしかハヤトが来た時も・・・)
「何だ」
胸のうちは不安に駆られながらも平静さを表面にだし、静かに答える。
「・・・・・・・・・もし・・もし・・例のあの人が復活したら・・・・・・」
怯えている?
ナツキは少し震えているように見える。
スネイプはますます不安に駆られた。だがその言葉は最後まで紡がれることはなかった。
キュッとナツキは口を閉ざし・・ニッコリと笑ってみせる。
「ううん、なんでもない。そうそうっ、のこと頼むわね?あの子、あんたにかなり「ほ」の字よ?」
そうウインクするナツキ。
途中で話題を変えられ怪訝そうな顔をしたスネイプだが、と聞いて目を見開く。
「は?」
「わっかんないの?鈍感ー!ったら家に帰ってくるなりあんたのことばっか話すの!
もう、何?恋する乙女状態!!ってか親の私がびびったってーの!
大事な一人娘にやっと!遅い春が来たと思ったら相手は教師で、しかも!同窓生なんだもんvv」
そう一気にまくしたてるナツキに圧倒されながらも、スネイプは頬を赤くした。
まさか・・が自分のことを・・・そう嬉しさがこみ上げてくると同時になんともいえぬ罪悪感が
こみ上げてきた。
「・・っつ・・すまん・・許されんことだな・・」
本来ならば教師と生徒・・その立場を利用して毎日のようにを自分のところに通わせている。
(自身はそうは思ってないがスネイプはそのことを知らない)
しかもその娘は同窓生の一人娘だ・・・
スネイプはナツキに申し訳ないことしていたと気づいた・・・
いくら自分がに想いを寄せているとはいえ・・かりにも自分は教師である。
20以上も年が離れた相手に夢中になるなど・・親としてはいたたまれない気分であろう・・
ナツキも自分の娘が教師にましてや同窓生にたぶらかされたと思っているに違いない。
罵りでもなんでも・・受けるべきであろう・・
だがナツキの返答は罵りも落胆の声でもなかった
「いいんじゃない?も楽しそうだしv私はあの子が幸せならそれで十分vそれに
セブだったら安心かな?なんて」
そうにっこりとするナツキにスネイプは固まるしかなかった。
(いいのかー!そんな軽い気持ちで!)
「だが・・」
「さて!用も済んだし!そろそろ帰るかな!お茶・夕食ごちねvセブルス!」
スネイプの言葉を遮るようにナツキは勢い良く立ち上がって言った。
ビッと真正面からスネイプを指差し、
「セブルス・スネイプ!娘をよろしく頼んだわよvvふっふーvvあっ夏休み遊びに来なさいよv
あんた、なんだかんだイギリスにいたら休まなそうだし!それに!にも会えるわよ!!
いいわよ〜の浴衣姿とか寝巻き姿とか、畳で昼寝している時の寝顔なんか!
もう!萌え!!ね!絶対来てよ!!」
そう一気にまくしたてるナツキに圧倒されながらスネイプは苦笑いをした。
本当に・・・娘を頼んだわよ?セブルス
あの子は・・・の・・私達の最後の希望なのよ・・・
そして数日が過ぎ、クリスマス休暇はあっという間に過ぎていった。
ふへー・・ようやく更新です。
なんか母親とバトってます?うん、実は娘をスネイプにけしかけるために
母親が芝居してたんですよvv何気に母親2人の仲を認めている?
うわおうvvv早く夏休みになれvvv(だったらさっさと進めろ、ボケが)