黒い男再来















「黒い男再び!」






































「えっ?は占い学専攻してないの?」











かぼちゃジュースを飲みながらロンが聞いてきた。





「うん。私は占い関係は一通りやってきたから・・・」





は家での修行で一通り占いの修行を行っていたので、占い学や数占い学などの教科は

免除されていた。ハリーはいいな〜と呟きながらフォークでサラダをつつく。





「じゃあ、午後の授業はどうするの?」



ハーマイオニーが壮絶な速さで食事を取りながら聞いてくる。

(なんでそう君は急いで食べるんかい・・・)と思いながらは答えた。





「あー私さ、まだ魔法界のこと詳しく知らないでしょ?図書室でいろいろ調べようかと思って・・

ザマースの先生・・・ちゃう!マクゴナル先生にも許可とってあるし。」





一瞬3人は「ザマース?」と不思議そうな顔をしたが、はそ知らぬ顔をしておいた。























「じゃあ。夕食でね!」





はハリーとロンに別れを告げて、図書室へ向かった。

ハーマイオニーは昼休みの時間に図書室へ用があると言うので先に行ってしまったが、

が図書室へ着くとすでに次の授業へ向かったらしく誰もいなかった。

司書のマダム・ピンズにはすでに話は行っており、快く迎えてくれたうえにオススメの本まで

ピックアップしてくれていた。

はマダム・ピンズに感謝しながら、誰もいない机にドサリと本を置き本を読み始めた。

マダム・ピンズの選択した本が大変分かりやすく、は一気に「ホグワーツの歴史」

「魔法界の歴史」「クィディッチの歴史」を読み終えてしまった。

勢いにまかせ、「魔法生物の特性」を読んでいると・・・・





























ガタッ



















向かい側の席に誰かが腰をおろした。

なんか前にもこんなことがあったな〜と顔を上げると











































ガタッ!バサバサバサッ!!

















はあまりの驚きにもう少しで椅子から転げ落ちるところだった。

目の前に座っていたのはホグワーツ入学前に下宿していた薬草店で!

本人目の前にして陰険だの根暗だとぶちかましてしまった人物が・・・!











「陰険教師・・っじゃなかった!スネイプ先生!」









そう、の前には腕を組み、を見据えながらスネイプが座っていた。

陰険教師と言われ、口元を少し引き攣りながら意地の悪そうな笑みを浮かべる。







「ほおう・・・貴様、まだ我輩の前でそういうか」





バッと口に手を押さえながら青ざめるを見て、スネイプは心の中で優しく笑った。

もちろんそんな顔を表に出すはずもなく。







「・・・・あの・・・前の処罰かなんかデスカ・・・?」







おそるおそる聞いてくにスネイプはニヤリと笑った。





本当は違う。

薬草店ではあまりにもひどいことを言われ、頭にはきたが・・・・

組み分け式や今朝見せた可愛らしい姿にそんな怒りは消え去っていて・・

私用で訪れた図書室でを見つけ、話をしてみたかっただけなのだが・・

青ざめながら聞いてくるにスネイプは少しからかってやりたい衝動に駆られた。









「ふん、減点では我輩の気がすまんからな」



そう意地の悪い笑みを浮かべるとはビクッと方を強張らせた。

(おもしろい・・・)スネイプはますますからかってやろうと身を乗りだした。










「そこでだミス・。処罰として週2回の放課後、我輩の研究室の手伝いをしてもらおう」





そういうとスネイプはさらに意地悪く微笑んだ。

放心状態の。。





「返事は?ミス・





嬉しそうにの顔を覗きこむスネイプ。

はハッとしてスネイプにくってかかった。









「ちょっちょっと待ってくださいよ!先生!そりゃあっ私は先生に対して陰険だの根暗だの言いましたけど

悪気はこれっぽちもなかったんでしゅよ!!そそそそそそれに!週2回もっていつまでですか!?」





必死に抵抗してくるがあまりにもかわいいので、スネイプは思わずククッと笑った。

ますますからかいたくなってくる。





「さて・・いつまでか・・我輩の気が収まるまでといっておこうか」







(こんの真っ黒くろすけオヤジ!楽しんでやがる!!)



スネイプから一向に怒りや恨みの念が感じられないのでは少しムッとした。

(職権乱用じゃねえかあっ!)そう叫びたいがなかなか実行できない。

自身、スネイプに対しての暴言はかなりまずいと自覚しているのでこれ以上、事を大きくしたくない。

おそらく短くて1ケ月・・・・長くて・・・何ヶ月だ?(汗)

とにかくこの場から逃げたかったので



「わかりました・・・」





と頷いた。

って、一向にの前から消えようとしないスネイプ。

はまだ読書をしていたいので(はよ、消えろや!)状態なのだが・・・

スネイプもまた手にしていた本を開き読み始めたのだ。





(にゃろう・・・)





大体なんで私の目の前に座るんだよ!?他に席が空いているだろーが!?

ちきしょー!嫌がらせかっこのヤロー!!!





という視線をビシビシとスネイプに向けるが、気づいていないのか無視決め込んでいるのか・・・

スネイプは本を読むことに集中している。

これは無理だと諦め、も本を読むことに専念した。

それからはお互い口もきかず、読書にふけっていた。

不思議なことにスネイプから流れてくる気は図書室の空気に同調していて、

スネイプが図書室にいないような錯覚を感じる。それくらい彼から滲み出るオーラは穏やかで・・・

しかし、自身本を読むことに夢中だったのでそんなことは気にもできなかった。


















やがて、全ての授業の終業を知らせるベルが鳴り、は本を片付けに席を立った。

一通り戻し終えて席に戻るとスネイプはまだ読書をしている。

(どうしょ〜あいさつして帰るべき?)

は戸惑ったがちょっとスネイプが読んでいる本が気になった。





「あの・・先生?何の本を読んでいるのですか?」



スネイプの横に立ちおそるおそる聞くと、スネイプは顔を上げジッとを見つめた。

しばらく見つめられ、は気恥ずかしくなり思わず視線をずらす。

視界の横でスネイプがフッと笑うのが見えた。

スネイプは本を閉じ、立ち上がって意地の悪い笑みでを見下ろしながら言った。



「さあな・・・・教えてやらん」





(はあっ??)

としかっめ面するの額にピンッと軽くデコピンをかまし、図書室から出て行こうと踵を返していった。

数歩進んでから何か思い出したようにクルッと振り返り



「記念すべき第1回目の処罰は木曜の放課後だ。来なかったらどうなるか分かっているな?」





そうニヤリと笑うと出て行ってしまった。







ダダダダダダダ・・・



はスネイプの後を追って走った。

図書室の入り口から出て、スネイプの背中に向かって・・・







「こんの陰湿・陰険・根暗・根に持ち教師ィッ!!!!??

皺寄りまくりー!ねっとり髪ー!!血色悪ー!?

生徒いじめて楽しいかこんちきしょ〜!?」





と叫んだ。

冷たい廊下に声が響き渡る。

青筋を浮き立たせ、眉間に皺を作り口元を引き攣らせたスネイプがゆっくりと振り返った。







「おっおおう・・・」



はしまったという顔をしたが只今の暴言は全てスネイプの耳に入ってしまっているわけで・・・

あああああっ!すごいすーっごい怖い顔をしたスネイプがずんずんと近づいてきます。



「貴様・・・処罰だけでは済まされんな・・・って待たんかぁっ!!」



まであと数歩というところでは回れ右をし、全力疾走で逃亡した。

スネイプは追いかけようとしたが、授業を終えた生徒達が廊下に出てきたので諦めた。

はあーと深い溜息を吐き、薄い笑みを浮かべ、



・・・とうとう我輩を本気にさせたな・・身を持って知るがいい」





とそれはそれは不気味に笑いながら地下牢への自室へと帰っていった。





































































「よう、陰険教師。邪魔してるぞ」





スネイプが地下牢の自室に戻ると客が来ていた。

スネイプは眉間に皺をよせ不機嫌そうに相手を睨 む。





「なんの用だ?。・・・・・・いや・・・ミカエル・ネルファイズ」





そう、スネイプの自室に来ていたのはの使い獣ーだった。

はバサッとスネイプの机の上にとまり、嘴をカチンと鳴らした。





「用があるから来たんだ。用がなけりゃあわざわざこんなじめったらしい地下牢に来るかよ」





はスネイプを見上げる。

スネイプは片眉をピクッと吊り上げを睨みつけるがは気にしてない様子で

スネイプの手にしている本を見た。





「[魔法使いの種類]の陰陽師編か・・・お前が陰陽師に興味持つとはな」



「はっ陰陽師に興味などさらさらない。暇つぶしに借りただけだ。

・・・しかしまだ、この世にいたとはな。いい加減地獄に行ったらどうだ?」



「けっ俺は天国行きって決まっているんだよ!」





そう悪態ついてはそっぽ向く。

スネイプは深く溜息をついた。



「で?ミカエル・・・いや。わざわざ来たくない、じめたらしい我輩の地下牢に何か用か?」



うんざりした顔でを見下ろすスネイプ。



「ミカエルでかまわん、セブルス。お前と二人のときはな。不本意だが・・これから頻繁にここに来ることになるだろうからな。」





そういうとは一瞬ためらったように黙り込んだ。





「・・・・・・・・・復活の日が近いぞセブルス・・」





スネイプは凍りついた。だが真っ直ぐをみつめ



「本当か?」





「ああ、ダンブルドアには報告済みだ。の当主の祀り式で出た。の呪術でも出たから間違いないだろう」





何か聞きたそうなスネイプの表情を読み取り、は付け足した。



には教えていない。しきりに聞きたがったがな。・・・ん?のことではないのか?」



固まっているスネイプには首を傾げた。

が知っているのかはもちろん知りたかったが・・・

にはそんな力があるのか?」



どう見てもそそっかしい娘にしか見えない・・そう言いたそうな表情のスネイプには苦笑いをした。



「あぁ・・・ここではまだ陰陽師の力を使っていないからな。あの子自身あまり力を使いたがらん。見せびらかすようで嫌なんだろう。」




そういうとはこほんと咳払いを一つして話を続けた。



「とにかくだセブルス。用心しろ。そしてハリーポッターから目を離すな。あの子が奴の・・復活の鍵になる。

皮肉なことだな・・・ホグワーツにも不穏な気が立ち始めている。気をつけろよ。」





スネイプはしばらく黙っていたが・・・



「ああ、もちろんだ。」



何か決意したような表情で頷いた。













「では・・・俺は戻る。・・・・・・・・あっそうだセブルス」



さっきとは穏やかな口調ではスネイプをみた。















に手ぇ出すなよ?しばくぞ?こら」

















やっとスネイプ出てきたよ・・・って何なのさ!?

そしてなにやら怪しい展開に・・・復活の日・・ヴォルデモートの復活のことです。

そして!お前は一体何者なんだあ!!!

ミカエル・ネルファイズって何なのさー!?