陰陽少女 4









「組み分けと悪寒」


























ハリー達がいるコンパートメントに戻ると、それぞれ制服に着替えていた。

が、なにやらコンパートメントに漂う空気が重く、特にロンからは怒りの念が立ち込めている。

陰陽師の卵であるはこういう空間に漂う空気を色などで感じることができる。

怒りの念や憎悪の念・恐怖におののく念・・・ロンからは怒りに満ちた朱色の念・・・・

何があったのだろうとハリーとハーマイオニーに目配せる・・・。

2人は困ったように顔を歪めたので、聞かないほうがいいだろうと自分もローブを着ることにした。

ハリー達のローブには赤系の紋章で獅子の動物が刺繍されている。

たしかグリフィンドールっていったけ?のローブにはまだなにも紋章がない・・・



私はどこの寮になるのだろうか・・・

そう、考えていると



「一緒の寮になれるといいね!」



とロンが言った。顔を赤らめて。



「うん!私も皆と同じに寮になれるといいな!」









































ホグワーツにつくとはダンブルドアという校長先生によばれ3人と別れた。

は校長室でソファに座っている。目の前には



























サンタクロースのコスプレをしたジー様がニコニコと微笑んでやがる









半径の眼鏡を鼻にちょこんと乗せるようにかけ、たぶん自慢であるのだろうくそ白い長い髭を撫でている。











"ドッドレッドにしてやりてえぇっ!!"









は今にもに飛びかかりそうな勢いでジー様・・否、髭を見つめていた。



「ふぉっふぉっふぉっ・・・わしの髭に興味があるのかいの?





ええ!そりゃあっもう!



と心の中で盛大に叫ぶが実際、そんなことを口走ったら何言われるか・・



「えっ?あっ!いや失礼しました!!」



は勢い良く頭を下げた。ダンブルドアはニッコリ笑いながら

「いやはや、けっこうけっこう」と頷く。

"何がけっこうなんじゃい!"やはり心の中でツッコミを入れる。



ダンブルドアはゴホン!とひとつ咳払いをして、またニッコリと微笑み(ニッコリ好き
っすね校長先生・・)









「ご祖父殿、ご両親はお元気かな?もう長いこと会ってないのじゃがー」



「はい!祖父も両親もそりゃ〜!やかましいほど元気でございます!!」



と元気良く答え、ハッと口に手を押さえた(やば・・やかましい言っちゃた・・)

おそるおそるダンブルドアを見やるとやはりニッコリと微笑んでいる。

それから少し、祖父や両親の思い出話を聞いて(これがけっこうおもしろかった!)

自己紹介と組み分けのために一緒に大広間へ向かい、

呼ぶまでここにいるようにと教員席の脇にある部屋へ案内された。



やがてガヤガヤと大集団が入ってくる音がし、何かが気分よさ気に歌いまくり、

「グリフィンドール!」「スリザリン!」だのと連呼する声が聞こえてきた。

そしてその度に沸き起こる大歓声。

なんか楽しそうだな〜・・・・

はだんだんつまらなくなってきて「ひまっプ〜♪」と歌いだす始末。



そんなこんなでようやく部屋の扉が開いた。



「ミス・いらっしゃい!」



を呼びに来た人は高齢の(失礼!)魔女で三角帽子に四角い眼鏡をかけている・・

とても厳格そうなイメージの魔女だった・・





"あーら!奥様!聞きましたぁ?ここの息子さんのハ・ナ・シ!"

とか言ってそう・・・・は「ははっ」と空笑いをした。

大広間の教員席の前に案内され、ダンブルドアが横に立つ。

そこには三脚椅子とその上に置かれた小汚い三角帽。

大広間にいる人間がを視線を送っている。

ある者は立ち上がって、ある者はジャンプしながら。


「さっき汽車で見かけた子だよ!」

「1年生じゃなかったんだ?」

「綺麗な黒髪〜・・・」

「なっかわいい子がいるって言っただろ?」

「ひょっとして転入生?」

「留学生かもよ?」





そんな好奇の視線とヒソヒソ聞こえる会話にはほんのり顔を赤らめた。

ダンブルドアが右手を挙げ大広間に静寂を打つ。

うわ〜凄いこのジーさんのハンドパワー!

そう感心しているの肩に左手を置いてダンブルドアは話し始めた。









「さて・・・気になっていた生徒もいるようじゃのお・・・

当校では大変珍しいことじゃが、日本から転入生じゃ。
本来ならば1年生から入学してもらうはずだったのじゃが

彼女の家にまつわる伝統儀式のため、4年生からホグワーツ生となる。
彼女はヨーロッパでは大変珍しい「陰陽師」という者での。

魔術師に関して興味がある者は彼女に聞いてみるのもよかろう・・・でわ、よ・・・」



にウインクをする。

は一歩前に進み大広間にむかってお辞儀をした。

とても礼儀正しい日本の慣わしで。

「皆さん、初めまして!日本から来ましたと申します!

まだ魔法世界のことよく知らないので色々教えてください!よろしくお願いします!」





とにっこりと微笑んだ。





















































ピッキーーーーーーーン

























































大広間が固まった。ある生徒は顔を真っ赤にし、ある生徒は彼女の微笑みにノックアウトされ、

そしてとある教師も彼女に釘付けになり・・・・とにかく一瞬にしてその空間が固まった。

は不安になってダンブルドアを見上げた。

ダンブルドアはニコニコとに微笑み


「ふぉっふぉっふぉっ」



と笑う。(校長先生・・貴方はバルタン星人ですか)

ダンブルドアの笑いで大広間は我に返り、大嵐のような歓声が沸き起こった!!









「あの子をものにするぞ!」


「かわいい!私の妹にしたいわ!」


「絶対俺の彼女に!」


「「あぁ・・微笑みの姫が僕らの心を奪われた!」」


「父上に頼んで彼女の家ぐるみの交際を!」


「あんなかわいらしい人が先輩だなんて!楽しくなりそう!」


「・・・・ふっ・・なかなか可愛らしい・・・」


「絶対!同じ寮に!!」




様々な感情が沸き起こっています。若干誰かすぐ分かる人もいますねー。

えーと某ジュニア!己の欲望のために親の権力使うなや!











「それでは、ミス・。ここにおかけなさい」



と先ほどの奥さ〜んな魔女が帽子が置かれた椅子にを促した。

椅子に座ろうとすると、何か覚えがある視線を感じ目線を上げてみる。























































いたよ・・・・・例の黒い人が・・・・・





に何か意味ありげな視線を投げかけて、腕を組んでいる。

は顔を引きつらせながら例の黒い人=スネイプに微笑み、椅子に座った。





そして先ほどの帽子をかぶされる。

すると・・・・





































「やっほーわし、帽子」





















ガバッ!!



























慌てて帽子を取り、隣にいる魔女の顔を見る。

魔女ははあーと溜息をついて「いいからかぶりなさい」と促した。

渋々ともう一度被っていみる。















「はっはっはっ!なかなかおもしろい反応だ!」


「・・・・・燃やす・・」


「いやいや火葬はいやだな、熱い。やはり土葬が一番!」


「鳥葬、決定」


「ほっほっほっ!鳥が食いに来るか!・・・・・痛いな・・・」


「・・;お仕事して?;;」


(この帽子は)とは溜息をついた。


「早くどの寮になるか知りたいのよ!」


「まーまーそう慌てなさんな!・・・・んー突っ込みは満載と・・ボケもなかなかよさそうだな・・・」


「・・それって関係あるの?」


「いや、全く」


「・・・・・・(怒)」


「しかしこれは難しい!!念のため希望の寮とかあるかい?」


(あんた・・見まちがえないんじゃないのかよ・・・)と思いながらは考えた。


「勇猛果敢!ってほど勇ましくないし〜・・賢明公正・・・は堅苦しそうで息苦しそう・・・

温厚柔和・・・眠くなりそっすね。俊敏狡猾?むしろトロイしな・・・どれも当てはまりそうにないよ、

帽子君!いっそのこと寮作っちゃえ!」


「いやそれはない」


「うわっきっぱりー!あっ!だったらハリーやロン、ハーマイオニーと一緒がいいなv」


「ほう・・グリフィンドールか・・・ふむそこなら君もうまくやれるだろう・・・では」












「グリフィンドール!」



















大歓声が起こった。

はグリフィンドール生に迎えられ、ハーマイオニーの横に座った。

他の寮の生徒は残念そうにを見ている。



某ジュニアなんかはいまだに「父上にお願いして彼女をスリザリンに!」と

のたまっている。おめーよぉ・・・



















!あなたがグリフィンドールで嬉しいわ!」



とハーマイオニーがに抱きついてきた。



「わ〜いハーマイオニー!私もだよ〜!!」



そしてテーブルにはおいしそうで豪勢な食事が現われ、
見たことのないご馳走の山に目が点になった。

の家はほとんど和食で洋食などほとんど口にしたことがない。

おそるおそるシチューを口にする。

「わ〜おいしい!」

その喜びに満ちた笑顔に周りにいた人間は釘付けになったらしい。

途中、ハーマイオニーが突然ご馳走を遠ざけた。なんでもこのご馳走をつくる者が

強制労働がどうとかお給料がどうとか言って・・・

でもせっかく作ってくれたものを無駄にするのは失礼だろうとはご馳走を口に運んだ。

食事の席ではまた多くの生徒と仲良くなった。

ロンの双子のお兄さんフレッド・ジョージとその友達のリージョーダン。ロンの妹ジニー(兄弟多いのね)

はグリフィンドールに入って本当に良かったと実感する。





























ご馳走がきれいに片付けられ、ダンブルドアが知らせることがあると話し始めた。



持ち込み禁止の物や、入ってはいけない場所。

そしてよくは分からないがクィディッチが取りやめになったこと。

これにはハリー、そしてフレッド・ジョージにも固まっていたが。

ダンブルドアがその理由を述べようとした時、大広間の扉が勢い良く開いた。


そこには長い杖に寄りかかり、黒いマントを纏っている男が立っていてー。















がその男を見た瞬間、黒く大きな物体が体の中に落ちてきたような感じがした。

その男から滲み出る気配・・・その男を覆うオーラ・・・黒紫色・・・・・・・

は凍りついた・・・



(何なの?この胸騒ぎ・・・なにか・・・・それに寒い・・・)


男がフードを取った。その顔に数人の生徒がすくみ上がる。

顔一面に傷を覆い、その口は大きく曲がっていて鼻はそがれている・・・・

そしてその男の片方の目がぐるぐると大きく・・・絶え間なく動いている。

その姿をみて怖いと思わない者はいないだろう・・いやむしろ恐怖するにふさわしい。

だが、はそれ以上に・・その男の外見よりも、内面から滲み出る気配に恐怖した。









その後のことはほとんど覚えていない・・

意識の向こうでその男が教師でマッドアイ・ムーディという名なんだと認識できたが・・・





気がつけばはグリフィンドール塔の自室にいた。

ハーマイオニーと同室・・・・ハーマイオニーはが少し顔色が悪いと心配したが

は「何でもないよ!少し疲れただけよ」と微笑んだ。

明日から授業・・・・早く寝ようとベッドに入ったものの、なかなか寝付けなかった。

ムーディが纏っている気配・・・・今まで感じたことのない悪寒にはカタカタと小さく震えた。















その黒紫のオーラが持つ意味を理解するのは・・・まだだいぶ先の事である・・・
















ずらずらずらずらと長いんじゃあ!(怒)

えー、よーやく第一次配役揃った感じっすかね!?

はい!この時点でちゃんはムーディに不信感を抱きます!

陰陽師っすからね!他の生徒より気配を読み取ることがすごいのですよ!

ひとまずはこれからゆっくりと思う存分!逆ハーってもらいましょう!