マジっすかあああああぁぁぁぁっ!!!
黒い男登場
「ほ〜★ちゃんは飲み込みが早いねえ〜」
は今、ダイアゴン横丁の一角にある魔法薬草店に下宿している。
なんでもここのオーナーは両親と同窓生とかで大変仲がいいらしい。
途中編入するのために1〜3年の授業内容程度を教わっているのだ。
「うはっ本当っすか★」
「薬草の扱い方は上手いし、測り方もバッチシ!実は魔法薬草扱ったことあるんじゃない?」
乳鉢の中の調合された薬をみてオーナーは喜々とした・・でも探りを入れるような目でに微笑んだ。
「あー・・ここにある魔法薬草は扱ったことないんすが・・漢方といって中国の漢方薬や調味料とか・・あとハーブ?
調合はかなりやらされたんで。でもでもっけっこう好きなんですよお★」とニコッとは笑った。
(・・かわいい・・さすがナツキの娘だけはあるよな・・・)
「?オーナー?」顔をほのかに紅くしながらぼけーとしているオーナーをみてはオーナーの顔の前で手を振った。
「!あっああっごめんごめん!・・・東洋の薬草かあ・・どんなものがあるんだい?」
「んーとねーまずヨモギ!こっちにもあるけど日本のヨモギは薬としてもつかうし、非常食やお菓子にも使うんだ★
それから芥子!実は料理とかもちろん薬でしょ?あとは麻酔薬としても使用したり、根は・・・」
嬉しそうに解説するに
(ここまで博識とは・・の教育の賜物だな・・しかし・・やっぱりかわいい・・)
おっさん只今春満喫中。
チリンチリン・・
どうやら客のようだ。
オーナーとは入り口に目を向けた。
入ってきたのは全身黒尽くめの背の高い男・・年は30半ばだろうか?
肩まで伸びた黒くねっとりとした髪、顔色は日光浴びてないんじゃと思うほどの土気色。
そしてその表情はいかにも不機嫌そう・・・
(まっくろくろすけ出ておいで〜?っつか眉間に皺っ寄りすぎ!)
なんか怖えぇーっよこのおっさん!
「お〜!セブルスじゃないかあっ!久しぶりだな!」
(??オーナーの知り合いかなあ、このおっさん)
「あぁ・・急を要する薬草があってな」
(おぉ、なかなかダンデイーな深くて低い声ですよ!)
二人のやり取りを確認するとは中断していた作業を再開した。
「−じゃあ、倉庫から取ってくるからそこのテーブルで待っていてくれ」
「あぁ」
ガタッ
目の前で音がしたのではふと顔を上げた。
向かい席に男が座ったのだ。
テーブル席はこの店に一つしかなく、必然的にの前に座ることになる・・
は特に気にすることもなく作業を続けた。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」ゴリゴリ(←乳鉢を擂る音)
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」ゴリゴリ
「・・・・・・・・・・・」
なっなんだあっ!この沈黙感!この人の気配めちゃくちゃ怖っ!;
ってーかさっきから視線があっ!視線が痛いぃっ!なんか私やったか!?ええっ?黒黒ロック!
「・・・君はホグワーツ生かね?」
「へい!?」
急に話しかけられ、っらっしゃあい!江戸っ子よろしくう!的な返事をする。
「へっ?あっはい!今年から四年生でございます!!」
「四年?・・しかし我輩は君を見かけたことがないな・・・どこの寮かね?」
(いくら生徒が大勢いたとしても東洋人の生徒はハッフルパフのミスターイブキだけだ・・
それにこの小娘我輩のことを知らぬようだ・・)
少し怪訝そうに男が聞いてきたので、は思い出したように「ポンッ」と軽く手を叩いて言った。
「あ!私転入生なんですよ★本当はちゃんと1年生から受けるはずだったんすけどねっ
家のしきたりに従って13歳まで家業の修行しなければならなくて。だから途中編入なんすよ★
ってお客さん!ホグワーツの関係者ですか!?」
ガチャッ
勢いよく身を乗り出したのでは乳鉢をひっくり返してしまった。
「!!!ぬわああぁぁっ!やってしまったあ〜!!!」
慌てて薬草用箒(卓上箒みたいなね)でこぼしてしまった薬草を乳鉢に戻すの姿をみて、
男はククっと喉の奥で笑った。
「はあ〜危ない・・イボトカゲの目を入れる前でよかった・・あれいれた後だったらテーブル溶けてましたね・・
!っと、お客さん!大丈夫でしたか!?」
と慌てるにフッっと笑いながら男は「問題ない」と答えた。
(この内容は6年レベルだ・・・この小娘かなり薬草の扱いに慣れているな)
の薬草の調合の仕方・こぼしてしまった時の対処方・そしてイボトカゲの目を入れていたらどうなっていたか・・
全てが完璧に合っていたのだ。
(・・が、かなりそそっかしい)当りですvはそそっかしくてちょっと抜けているんです旦那!
今の出来事で目の前の男に「関係者ですか!?」と聞いたことをすっかり忘れてしまったは
中断していた作業を再開した。すると再開した同時にオーナーが奥からでてきた。
「セブルス、待たせたね!これでいいかい?」
「あぁ・・すまないな」
(はて・・・セブルス?どこか〜できいたことがある名前だな・・)
は右手人差し指をこめかみに充てながら目の前に座っている男を眺めた。
そのおかしな行動に男とオーナーは不思議そうにを見た。
「・・何かね?」男は少し不機嫌そうにを睨んだ
「お客さん・・ホグワーツの先生だったり?」
「たしかに?」
「もしかして魔法薬学の先生?」
「いかにも」
「セブルス・スネイプ先生?」
「そうだが」
(何だ、この小娘は!なぜ我輩の名前を・・)
バァンッ!
ビックゥ!!
が両手でテーブルを叩いたのでスネイプとオーナーは一瞬肩をびくつかせた。
はテーブルに手をつけたまま身を乗り出してきた。
の顔が近くなりスネイプの心拍数が一瞬上がる・・「なっ・・」
「うわー★貴方がスネイプ先生ですか!!両親から聞いていたんですよ〜
同期だった陰険・根暗・冷酷男 セブルス・スネイプが教師やってるって!」
「!?」スネイプもオーナーもあっけにとられ声が出ない。
さんv自分、何言ってるかわかってますかー!?
は気づいていないのか更に続けた
「いやあ〜もうッ両親から散々言われたんですよ!”学生の頃から陰険・根暗の塊だったが今はさらに拍車をかけているらしい!
奴の授業は地獄そのもの!イビリ・減点・罰則の嵐!しかも自分の生徒にだけ贔屓をし他の生徒はごみ同然と扱う始末!
住処は地下牢奥の研究室で怪しげなホルマリンや本に囲まれてほくそ笑んでいる!まさにマゾ!変態!
そんな悪徳教師が生息する学校に愛しの我が娘を差し出すなんて・・
ああっお父さん・お母さんは気がおかしくなりそう・・でも大丈夫だ(よ)!正義の味方はこの学校にもちゃんといるさ(わ)!
なにかされたらダンブルドア校長先生に言いなさい?校長が悪徳教師をこらしめてくれるから!”ってどうしました?」
額に青筋を立てながら口元を轢きつかせているスネイプをみては不思議そうにいった。
「ほーう?」
・・君って奴あ・・・
「顔色悪いっすよ?先生」
いい加減に気づこうよ〜(泣)
「ちゃん・・今・・セブルス目の前にしてなっ何を・・いっ言ったんだい?」
青ざめながらの肩をつつくオーナーには
「何って、陰険・根暗・冷酷悪徳教師って・・・・!!はあっ!!」
慌てて手で口を覆ったが今更遅すぎ!
恐る恐るスネイプをみると・・・
土気色の顔をさらに土色にし、眉間の皺は1.5倍!(スーパー○ップ)青筋浮きまくりで口元をひくひくさせている
スネイプが!
「陰険・根暗・冷酷悪徳教師とは・・・・ほおう?」
(やってもーたあああっ!!
普段から言いたいことずけずけ言う性格だから!ついでてしまったあっ!
あんなに「スネイプには気をつけろ!」と忠告されてたのにい!
ああ・・もう私はイビリの対象決定ですお父さん、お母さん・・・
おいらはもう・・学校では屍同然の扱い決定でございます・・)
と思考トータル1秒。記録的ですv
「貴様、の娘か?」
「はっはいい!!父親はハヤト・で母親はナツキ・でございますうっ!!」
(ああっごめんよおとととおかか!今生の別れになりそうですー!)
スネイプは苦々しくを見ていたが
「そうか・・あのバカップルの娘か」とニヤリと笑った。
(ひいぃっ!!”ニヤリ”って!"クス"でも"ぶはっ"でも"フッ"でもなくニヤリって・・笑ってるしーーーー!!)
先生!その全身黒い衣装にその顔でニヤリはやめろおおおおぉぉぉぉっ!!!
「あいつらの子供が生徒とは・・」と嬉しそうに立ち上がりの横を通りながら、
スネイプはの肩にポンと手を置き耳元で
「これからおもしろくなりそうだ」
と囁き店を出て行った。
は真っ青でしばらく立ち尽くしていた。
あああああ!!!ちゃん!前途多難の学校生活が始まるのね・・・